大判例

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京都地方裁判所 昭和60年(わ)882号 判決

本籍

京都市西京区桂朝日町七二番地

住居

右同所

農業

中村清一

昭和五年一一月二四日生

右の者に対する所得税法違反被告事件について、当裁判所は検察官西村正男出席のうえ審理を遂げ、次のとおり判決する。

主文

被告人を懲役四月及び罰金四〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金八、〇〇〇円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判の確定した日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、自己の所有する京都市西京区桂滝川町五番二の田を昭和五八年六月四日一億三、七三八万三、五〇〇円で売却譲渡したことに関して右譲渡にかかる所得税を免れようと企て、全日本同和会京都府・市連合会会長鈴木元動丸、同連合会事務局長長谷部純夫、同連合会事務局次長渡守秀治及び同連合会南支部長藤本勝英らと共謀の上、自己の実際の五八年分分離課税の長期譲渡所得金額は一億二、七八七万七、三一五円、総合課税の総所得(農業所得)金額は二八万九、三一九円で、これに対する所得税額は二、三五三万六、八〇〇円であるにもかかわらず、株式会社ワールドが有限会社同和産業(代表取締役鈴木元動丸)から一億八、〇〇〇万円の借入れをし、その債務について、自己が連帯保証人となり、右ワールドが破産したことから、右連帯保証債務を履行するために右不動産を譲渡し、その譲渡収入で同年七月一〇日に一億二、〇〇〇万円を履行したが、右ワールドに対する求償不能により同額の損害を被った旨仮装するなどした上、同五九年三月九日、京都市右京区西院上花田町一〇番地の一所在所轄右京税務署において、同署長に対し、自己の五八年分分離課税の長期譲渡所得金額は七八七万七、三一五円、総合課税の総所得金額は二八万九、三一九円で、これに対する所得税額は一一五万二、六〇〇円である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により右の正規の所得税額二、三五三万六、八〇〇円との差額二、二三八万四、二〇〇円を免れたものである。

(証拠の標目)

一  被告人の当公判廷における供述

一  被告人の検察官に対する供述調書

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書及び証明書

一  津田辰郎、榊庄太郎、石垣実、松井祥蔵、須賀金光、村尾孝信(謄本)、安田治男(抄本)、安田儀一郎(抄本)、飯野泰三、藤本勝英(検一四、一五号は抄本、一六ないし一八は謄本)、長谷部純夫(検一九号は謄本、検二六号は抄本)、鈴木元動丸(謄本)の検察官に対する供述調書

一  証人安田儀一郎、同藤本勝英の当公判廷における供述

(法令の適用)

判示事実

所得税法二三八条一項刑法六〇条(懲役と罰金を併科する)

労役場留置 刑法一八条

執行猶予 懲役刑につき刑法二五条一項

よって主文のとおり判決する。

(裁判官 西村清治)

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