大判例

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仙台地方裁判所 平成4年(わ)548号 判決

本籍

宮城県石巻市大瓜字鷲巣一三二番地の二

住居

右と同じ

会社役員

津田義男

昭和二四年二月二日生

右の者に対する所得税法違反被告事件について、当裁判所は、検察官村井三郎出席のうえ審理し、次のとおり判決する。

主文

1  被告人を懲役一年六月及び罰金二五〇〇万円に処する。

2  右の罰金を完納することができないときは、金一〇万円を一日に換算した期間、被告人を労役場に留置する。

3  この裁判確定の日から三年間、右のうち懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、肩書住居地において「津田商店」という名称で生たら子の販売業を営み、多額の利益をあげていたが、昭和六三年から平成二年までの各年分の所得につきそれぞれ自分の所得税を免れようと考え、その都度、売上金の一部を除外したり、取引先等に架空の領収証を発行させて仕入代金やその他の経費を水増し計上したりして所得額を圧縮するという、不正の行為をすることにより

第一  昭和六三年分については、実際の所得金額が七六三三万七九二六円で、正規に申告すべき所得税の額が三一五六万九二〇〇円になるのに、平成元年二月二〇日、石巻税務署長に対し、その所得金額が一九六六万八九一五円で、これに対する所得税の申告納税額が五一〇万三六〇〇円にすぎない旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出して、右の正規に申告すべき所得税の額との差額である二六四六万五六〇〇円につき所得税を免れ

第二  平成元年分については、実際の所得金額が八一五八万七五二五円で、正規に申告すべき所得税の額が三五三二万六一〇〇円になるのに、平成二年三月一日、石巻税務署長に対し、その所得金額が二五六三万七二九二円で、これに対する所得税の申告納税額が七七〇万四〇〇〇円にすぎない旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出して、右の正規に申告すべき所得税の額との差額である二七六二万二一〇〇円につき所得税を免れ

第三  平成二年分については、実際の所得金額が一億一〇八五万二六七〇円で、正規に申告すべき所得税の額が五〇三七万五五〇〇円になるのに、平成三年三月八日、石巻税務署長に対し、その所得金額が二三〇五万七四四一円で、これに対する所得税の申告納税額が六四九万二五〇〇円にすぎない旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出して、右の正規に申告すべき所得税の額との差額である四三八八万三〇〇〇円につき所得税を免れ

たものである。

(証拠の標目)

第一ないし第三の各事実につき

一  大蔵事務官作成にかかる当該年分の各脱税額計算書

一  大蔵事務官作成にかかる「脱税額計算書説明資料」の抄本のうちの各関係部分

一  押収してある当該年分の各「所得税の確定申告書」(平成五年押第一七号符号一ないし三)

一  当該年分の修正申告書の各謄本

全事実につき

一  高橋直人(二通)、三浦よし子、佐々木要一郎、佐々木勝江、勝又安子、津田光子の検察官に対する各供述調書

一  被告人の検察官に対する供述調書

(法令の適用)

判示の各行為は、各年分ごとに所得税法二三八条一項に当たるが、いずれも懲役と罰金の併科を選択する。

そして、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから、懲役については、同法四七条本文、一〇条により、犯情の最も重い第三の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で、また、罰金については、各罪につき、それぞれ、所得税法二三八条二項を適用して免れた所得税の額に相当する金額以下で処断することとしたうえ、刑法四八条二項により、右の各金額を合算した金額の範囲内で、被告人を主文の各刑に処する。

なお、換刑処分については同法一八条、懲役刑の執行猶予については同法二五条一項を適用する。

(裁判長裁判官 本郷元 裁判官 齋藤清六 裁判官齋藤憲次は、転補につき署名押印をすることができない。裁判長裁判官 本郷元)

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