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佐賀地方裁判所 昭和31年(ワ)245号 判決

原告 国

訴訟代理人 川本権祐 外二名

被告 佐賀石油株式会社

主文

訴外佐賀石油株式会社と被告間の昭和二十八年五月十四日なされた佐賀市大財町字二本松一九六番地の七宅地二五三坪に対する譲渡契約は金二十万三千三百二十二円の範囲に於て取消す。

被告は原告に対し金二十万三千三百二十二円及びこれに対する昭和三十一年六月十三日より右完済に至るまで年五分の割合による金員を支払え。

原告のその余の請求を棄却する。

訴訟費用は被告の負担とする。

事実

原告指定代理人は訴外佐賀石油株式会社と被告間の昭和二十八年五月十四日為された主文第一項記載の宅地に対する譲渡契約は金二十八万五千九百十二円の範囲に於て取消す。被告は原告に対し金二十八万五千九百十二円及びこれに対する本訴状送達の翌日である昭和三十一年六月十三日より右完済に至るまで年五分の割合による遅延損害金を支払え、訴訟費用は被告の負担とするとの判決を求め、その請求の原因として佐賀県杵島郡福富下分二七七〇番地に所在した訴外佐賀石油株式会社(以下訴外会社と称す)は昭和二十九年九月十二日に解散したが昭和三十一年三月十五日現在において昭和二十七事業年度分法人税金十九万三千十円、同法人税過少申告加算税金九千六百五十円、同所得税(源泉徴収)金六百六十二円、昭和二十八事業年度分法人税金八万二千五百九十円及び右両事業年度分法人税に対する利子税、延滞加算税金八万九千四百七十七円合計金三十七万五千三百八十九円の租税債権を滞納していたのである。ところが訴外会社は昭和二十八年五月十四日被告にその全資産たる前記宅地(時価金五十四万二千五百円)及び容器六百二十七本(時価金四十五万千三百九十三円七十一銭)仮払金十一万三千五百四十九円七十六銭、預金債権金九万三千五百円を代金百二十万九百四十三円四十七銭で譲渡したが当時訴外会社は前記昭和二十七年度分法人税、同法人税過少申告加算税、同所得税計金二十万三千三百二十二円と昭和二十八事業年度分法人税金八万二千五百九十円の合計金二十八万五千九百十二円の納税義務を負担していたのに拘らず、右租税債権の為将来滞納処分による財産の差押を免れんとして故意に右の譲渡をなしたものである。而して訴外会社はもともと被告会社から分離し後再び被告会社に統合された会社で被告会社と密接な関係にあるので被告会社に於ても訴外会社の昭和二十七事業年度分租税債権については勿論、訴外会社の昭和二十八年五月十四日迄の営業(同日以降は休業)所得に対する昭和二十八年度分の法人税についてもこれが法定の納税義務を負担すべきことは当然予測されるところであるから被告会社としても右譲渡の際訴外会社が財産の差押えを免れんとして譲渡したものであることを知つていた筈である(以下これを詐害の認識という)。よつて原告は右租税債権金二十八万五千九百十二円を徴収する為被告に対し国税徴収法第十五条にもとづき右金額の範囲稽に於て訴外会社と被告会社間の前記宅地の譲渡行為の取消を求め、更にその返還を求むべきところ右宅地は本件租税債権額に比べてその時価が過大で、その上被告会社は原告が右宅地につき仮差押の登記手続を経由した後であみ昭和三十二年八月二十六日、訴外株式会社喜多村石油本店に右宅地を転売し、同日その旨登記手続を経由しているのであるから、これが引渡に代え金二十八万五千九百十二円及びこれに対する本訴状送達の翌日である昭和三十一年六月十三日より右完済に至るまで年五分の割合による遅延損害金の支払を求める為本訴請求に及んだ次第であると述べ、被告の答弁に対し納税義務ある法人は当該事業年度開始の時からその活動にともない課税の基礎となるべき事実を継続的に時々刻々発生させているのであつて国との間に法人税法に定められたところに従いそれぞれ所定の法人税額を納付すべきいわば租税債権関係が生じるのである。そこで国税徴収法第十五条にいわゆる納税義務者の一般財産の保全の必要と利益とは既に租税債権関係を生じた時から存するものであつて、当該事業年度終了の時(被告はこの時に抽象的租税債権が発生するという)以降にその必要と利益が生ずるに至るものではなく、同条に滞納者とは口頭弁論終結時に於て滞納していることを要件としているのでこのことは国税徴収法第四条の七の規定からも窮うことが出来るものであると述べ、被告の権利濫用の抗弁事実に対しこれを否認し、原告は課税処分前二回に亘り訴外会社に対し調査を実施したが、その際訴外会社は売掛金債権が回収不能のものであると認定されるべき資料を提出しなかつたばかりか、否認された貸倒金を翌年度の修正確定申告書に積立金として計上し、その上法人税法第二十六条の四の規定により欠損の繰返しによる還付の請求が出来るのに拘らずこれが手続を採つていないのであるから原告の本件詐害行為取消権の行使は権利の濫用に該るものではないと述べ、

立証〈省略〉

被告訴訟代理人は原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とするとの判決を求め、答弁並に抗弁として被告会社(被告会社は本件譲渡行為当時佐賀米油株式会社と称し其後被告会社の商号に変更せらる)が昭和二十八年五月十四日、訴外会社より原告主張の如き財産の譲渡を受けた事実、被告会社は原告が右宅地につき仮差押の登記手続を経た後である昭和三十二年八月二十六日訴外株式会社喜多村石油本店に右宅地を転売し同日その旨登記手続を経由していることは認めるが、訴外会社が原告主張の如き租税債権を滞納した事実、及び昭和二十八事業年度分法人税は昭和二十八年五月十四日迄の営業による所得に対するものであるとの点は不知、その余の請求原因事実は全部否認する。仮りに原告主張の通り訴外会社に於て解散当時租税債権滞納の事実があつたとしても、国税徴収法第十五条に規定する詐害行為取消権により保全されるべき債権は譲渡当時既に具体的にも抽象的にも存在していることが必要であつて、同条に「滞納者」とある文言から考えても当然である。即ち具体的租税債権は法人税法所定の手続を経て税額が確定した時に具体化されたものとして始めて発生するものであるから被告が本件宅地の譲渡を受けた昭和二十八年五月十四日当時は昭和二十八年度分租税債権については勿論昭和二十七年度分の租税債権についても税額は確定されていなかつたものであるから未だこれが具体的に発生していたものということは出来ない。仮りに一歩を譲り、譲渡当時具体的租税債権の発生は必要でないとしても少くとも抽象的には発生していなければならないのである。即ち抽象的租税債権は当該事業年度の終了と共に発生するのであるが本件譲渡当時は昭和二十八事業年度は経過していないのであるから同年度の租税債権は当時未だ抽象的にも発生していなかつたものというべく、結局これ等を被保全債権として本件宅地の譲渡行為を取消すことは出来ないのである。仮りにしからずとしても訴外会社に於ても被告会社に於ても詐害の意思並に認識はなかつたものである。訴外会社は昭和二十五年頃より発生した百万円以上に及ぶ売掛金債権の回収不能と、これに加えて石油の統制撤廃の為経営困難となり昭和二十七年五月三十一日営業を廃止するに至り、同月三十日大部分の資産負債を被告に譲渡して以後事実上整理の段階に入つていたのであるが本件宅地の譲渡は偶々その時価の評価につき譲渡の当事者間に話合がつかなかつた為一年遅れた昭和二十八年五月十四日に原告主張の財産と共に被告会社に代金百二十万九百四十七銭で譲渡し、被告は訴外会社の負債金百二十万九百四十三円四十七銭(本件租税債権は含まれていない)の支払を引受けたものであるから、右売掛金債権は回収不能のものとして当然貸倒金に計上されるべきものであり、又計上されさえすれば訴外会社の申告通り両事業年度の租税債権は発生せず、訴外会社としては右祖税債権が発生しないことを確信していた位で、本件宅地の譲渡は将来滞納処分による財産の差押を免れんとして故意になしたものではない。仮りにしからずとしても昭和二十八年度分租税債権については訴外会社は事実上昭和二十七年六月一日以降営業をしていないのであるから、同年度分税金を課せられるとは思つてもいなかつたのである。被告に於ても訴外会社の営業不振のあとを引受け、資産負債を一括譲受けたものであるから前記宅地を譲受けるに際し、原告の本件両事業年度分の租税債権を詐害する認識も当然なかつたのである。更に仮りにしからずとしても原告は本訴において訴外会社の回収不能の売掛金債権を回収可能と認定することにより租税債権を発生せしめながら、次にこれを回収不能のため訴外会社が本件譲渡行為により無資力になつたものとして詐害行為取消権を行使しようとするもので、右詐害行為取消権の行使は権利の濫用として許されるべきものではないと述べ、

立証〈省略〉

理由

被告が訴外会社より昭和二十八年五月十四日本件宅地を含めた原告主張の財産をその主張の代金で譲渡を受けたことについては当事者間に争いのないところである。そこで先ず訴外会社に原告主張の如き租税債権滞納の事実が存したか否かについて按ずるに成立に争いのない甲第一、第八、第九号証の各一、二並に甲第六号証、証人塩山信之、同吉武輝の各証言によれば訴外会社は昭和二十七事業年度分、同二十八事業年度分の法人税につき、それぞれ確定申告をなしたが、その際貸倒金を損金として計上しておきながら何等貸倒金が回収不能の不良債権であると認定されるべき資料を提出しなかつたこと、これが資料の提出を怠つた為訴外会社の申請した貸倒金につき一部否認され、その旨告知を受けながら何等の方策を講ずることなく更正決定の通知を受けたこと、この決定に対し何等再審査、再調査の申立をすることなくそのまま確定したこと、右確定した税額は昭和二十七事業年度法人税金十九万三千十円、同法人税過少申告加算税金九千六百五十円同所得税金六百六十二円、計金二十万三千三百二十二円、昭和二十八事業年度法人税八万二千九百九十円であつたことが各認められ、証人石川十四郎の右認定に反する部分は措信し難く他に右認定を妨げる証拠もない。そして右両事業年度の租税債権につき訴外会社或は被告に於て納付済であることについては何等の主張も立証もないので一応訴外会社に於て原告主張の前記両事業年度租税債権につき、未だに滞納しているものと認めざるを得ないところである。

ところが被告は仮りに右滞納の事実があつたとしても詐害行為取消により保全される債権は譲渡行為当時具体的にも抽象的にも発生していなければならないところ、本件の場合に於ては当時これが発生はしていなかつたものであると主張するのでこの点について判断するに、成程、民法上の詐害行為取消の場合に於ては債権者は債務者の資産状態を前提とし、これを考慮に入れて債権関係を成立せしめるものであるから、例えば資産を他に譲渡し無資力となつた債務者と債権関係を結んだ債権者は債務者の無資力を前提としたものであるから、この様な債権者は債務者の譲渡行為を取消してまで保護するに価いしないといい得るが、租税債権関係に於てはその賦課等はもとより納税者の資産状態如何を前提としてなされるものではなく、当該事業年度開始の時からその活動にともない課税の基礎となるべき事実を継続的に時々刻々発生させているのであつて、その事業年度の終了をまつまでもなく国との間に必然的に法人税法に定めるところに従い、それぞれ所定の法人税額を納付すべき関係が生じているのであつて、納税者の資産状態との間には本質的な関係は存しないのである。そこでたとえ譲渡行為が当該事業年度終了の日以前であつても当該事業年度開始後に譲渡が行われた限り、既に租税債権発生の基礎が存し、且つ将来租税債権が発生する蓋然性の高い原因が現存する場合詐害行為取消の対象となるものと解すべく、本件に於ても昭和二十八事業年度開始後の昭和二十八年五月十四日譲渡がなされたものであるから被告の右の如き見解は採用し難いところである。そうだとすると昭和二十七事業年度分については勿論、同二十八事業年度分の法人税についても本件譲渡行為当時保全されるべき租税債権は存在していたものと認めることが出来る。

そこで次に被告は訴外会社は本件譲渡に際し詐害の意思はなかつたものであると主張するので、この点について昭和二十七事業年度分と同二十八事業年度分に分け順次判断することにする。先ず昭和二十七事業年度分租税債権について按ずるに成程成立に争いのない乙第二号証、証人石川十四郎の証言によれば訴外会社が更正決定の通知を受けたのは本件譲渡行為後であることが認められ、且つ右証言中訴外会社は昭和二十五事業年度分法人税の確定申告の際に貸倒金を計上してから三年目に当る昭和二十七事業年度分についてはこれが認められると確信しているので、右年度には滞納税はないものと思う旨右被告の主張に副う供述も見られるが、しかし前掲証人塩山信之の証言、成立に争いない甲第七号証及び証人坂川勇夫の証言によれば法人税を課税するに当り貸倒金を回収不能の不良債権として肯認するか否かの基準は国税局が昭和二十五年頃発行した法人税取扱通達集に基いてなされ、右は一般にも普及されていたこと、武雄税務署において課税処分前二回に亘り訴外会社につき調査を実施し、訴外会社は右税務署の係員よりこのままでは貸倒金を回収不能の不良債権として認容することは困難であるから、前記通達集に則つてこれが認定出来る程度の資料を提出するようあらかじめ注意を受けていたこと、にも拘らずこれが資料の提出を怠つた為貸倒金は否認され、右否認については通告を受けていることが各認められる。そうだとすると昭、和二十五年頃から否認されて来た貸倒金につき昭和二十七年に至り突如として肯認されることは通常予測し得ないところであり、石川十四郎の右証言の部分は措信し難く、その上後記認定の通り右事業年度に於ては訴外会社は営業していたのであるから、営業している限り該年度の法人税所得税は賦課されるべき蓋然性は高く、これが認識は当然あつたものと認めらるべきで、訴外会社は昭和二十八年五月十四日その全資産を被告に譲渡し無資産となつたのであるから、右事業年度の租税債権については訴外会社に本件譲渡によりこれが詐害されるであろうという認識及滞納処分による財産の差押を免れようとする意思はあつたものと認めることが出来る。そこで次に昭和二十八事業年度法人税について判断するに成立に争いない乙第一及第七号証乙第四号証の一、二並に証人石川十四郎の証言により真正に成立したと認められる乙第三号証、証人石川十四郎の証言、被告代表者本人の尋問の結果によれば、訴外会社は昭和二十七年五月頃その資産負債の大部分を被告会社に譲渡していること、その時以後事実上整理の段階に入り営業を廃止していること、昭和二十七年五月二十八日株主総会の決議により会社を継続し前記解散登記を抹消したが、営業はしていないこと、本件宅地及ドラム罐については時価の評価(前者につき)及び数量の確定(後者につき)について譲渡の当事者間に話合がつかなかつた為、一年遅れた昭和二十八年五月十四日に被告に譲渡されていることを各認めることが出来る。そうだとすると昭和二十八事業年度分の租税債権については訴外会社は当該事業年度に於ては既に事業を閉鎖していることが明らかで、営業を廃止している限りその年度の法人税も課せられないであろうと考えることも当然で、その上本件宅地を譲渡したのは昭和二十八年五月十四日で当該事業年度の終了前であるから、当時訴外会社に本件譲渡行為により当該年度の法人税が詐害されるであろうという認識も意思もなかつたものと認めざるを得ないところである。この点につき原告は訴外会社が営業を廃止したのは昭和二十八年五月十四日以降であると主張し成立に争いない甲第六号証に徴すれば原告の右主張に副う供述もみられるが右供述は証人吉武輝の証言に照しにわかに措信し難いところで、他に右主張を認むべき証拠はないので結局この点に関する原告の主張は採用しない。

そこで次に被告に於ても詐害の認識があつたか否かについて判断するに成立に争いのない甲第三、第四号証の各一、二、並に前掲証人石川十四郎の証言によれば、訴外会社は被告会社と実体も極めて密接した関係にあり、訴外会社自体被告から一旦分離されたものが再び統合されたものであつて、本件譲渡行為当時、訴外会社の代表取締役であつた石川十四郎は被告会社の監査役を兼ねていたものであることが認められる。そうだとすると昭和二十七事業年度法人税、所得税については訴外会社に詐害の意思があつたものと認定する限り被告もこれが認識ありと認めざるを得ないところであるが、昭和二十八事業年度分については前記認定の通り訴外会社に詐害の意思があつたものと認めることは出来ないので、この点に関する特別の立証もない本件に於ては矢張り被告もこれが認識がなかつたものと認めざるを得ないところである。そこで次に被告は原告の本件詐害行為取消権の行使は権利の濫用であつて許すべからざるものと主張するが、しかし前記認定した通り訴外会社は武雄税務署より課税処分前二回に亘り調査を受け、係員より注意を受けながら貸倒金を回収不能の不良債権と認定されるべき資料を提出することなく、又貸倒金否認の通知を受けながら何等の方策を講ずることなく、昭和二十七年度分については否認された貸倒金について翌年の修正確定申告書(甲第九号証)に於て積立金として計上し、且つ、更正決定の通告に対しても再審査、再調査の申立もしていないのであるから却つて訴外会社側に怠慢があつたと云うべく、原告として右租税債権を有するものとして、これが詐害する様な譲渡行為があつた場合、取消権を行使することは何等権利の濫用ということは出来ない。そこで成立に争いない甲第二号証、第十号証並に乙第一号証によれば、訴外会社は本件譲渡行為当時前記譲渡物件以外は無資産であつたこと、本件宅地の時価は当時金五十四万二千五百円であること、被告は本件宅地に対し原告が仮差押の登記手続をなした日の以前である昭和三十年五月十二日本件宅地の上に訴外喜多村石油本店との間に債権極度額五百五十万円を限度とする根抵当権設定契約をなし、翌十三日これが登記手続を経由していることを各認めることが出来、右仮差押の登記手続をなした以後である昭和三十二年八月二十六日被告が訴外株式会社喜多村石油本店に本件宅地を転売し同日訴外喜多村石油本店の為にこれが所有権移転登記が経由されていることについては当事者間に争いのないところである。

以上認定した通り昭和二十八事業年度分法人税八万二千五百九十円については訴外会社に於ても被告に於てもこれが詐害の意思並に認識はなかつたものと認め、原告の請求中より右昭和二十八年度分法人税を控除し、昭和二十七事業年度分租税債権金二十万三千三百二十二円についてのみ被告と訴外会社間の本件譲渡行為は右原告の租税債権を詐害するものというべく、その範囲内に於てこれが取消を求め、現在被告会社に於て本件宅地の返還は困難に帰したものとして、これが引渡に代え、被告に対し金二十万三千三百二十二円、及びこれに対する本訴状送達の翌日であること記録上明らかな昭和三十一年六月十二日より右完済迄年五分の割合による遅延損害金の支払を求める本訴請求はその範囲内に於て正当としてこれを認容し、原告のその余の請求は理由なきを以てこれを棄却し、訴訟費用については民事訴訟法第八十九条第九十二条但書を適用して主文のとおり判決する。

(裁判官 原田一隆 木本楢雄 西村四郎)

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