大判例

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大分地方裁判所日田支部 昭和42年(チ)1号 判決

申請人 国

訴訟代理人 斎藤健 外六名

被申請人 綾垣直

主文

申請人から被申請人に引渡すべき別紙目録記載物件の競売を許可する。

理由

申請人代理人の申請理由によれば、申請外大分県知事は昭和四二年四月二六日土地収用法第九九条第二項にもとづく申請人の請求により昭和四一年一二月一二日付大分県収用委員会の収用裁決による収用地大分県日田郡中津江村大字栃野字ツメノ平五六七六番の九の土地から同法第九八条により被申請人が移転しなければならない被申請人所有の申請書添付別紙目録記載の物件を行政代執行法の定めるところに従い移転させたが被申請人は右物件を引取らないため已むを得ず申請人は大分県日田郡中津江村大字栃野二六二二番地の建物に之を集積し義務なくして保管を開始した。ところで申請人は民法第七〇一条、第六四六条によつて右保管物件を被申請人に引渡す義務があるので被申請人に対し再三に亘り之が引取方を催告し履行の提供をなしたが被申請人は受取らないそして之等保管物件はいずれも供託に適せずまた保存するには過分の費用を要するのでこれを競売しその代金を供託して申請人の引渡義務を履行したいので民法第四九七条、非訟事件手続法第八三条、第八一条により本申立に及んだと謂うのであり当裁判所が被申請人を審尋した結果によれば被申請人も申請人の主張事実を自認していて被申請人においては仮令右物件が競売されても自己に之を引取る意思はないと言明している。而して申請書添付の物件目録を検討するに本件保管物件は供託に適せず且つ保管するに過分の費用を要し滅失毀損の虞あるものと認められる。よつて本件申請は理由があるので之を認容すべく主文のとおり決定する

(裁判官 原憲治)

別紙物件目録(抜すい)

記号        物品目        備考

M一  物干ザヲ          七本

M二  フダン草          一束

M三  野菜            一束

M四  つげ、ばら         二本

M五  柿             二本

M六  梅             一本

M七  もみぢ、けやき、もちの木 各一本

M八  植木鉢(木鉢)       一個

M九  庭木(名称不明木)

M一〇 しきみ外(名称不明木)   二本

M三四 薪No.1           一束

M七二 薪小屋材No.1

M八一 杉丸太           一束

M八二 ハシゴ           一個

M八三 板切            一束

M八四 薪小屋波トタン       四枚

M八九 棚材一式

M九〇 生犬            一匹

M九一 犬小屋           一個

S二四 衣類            一個

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