大判例

20世紀の現憲法下の判例を掲載しています

大阪地方裁判所 昭和59年(わ)1988号 判決

本店所在地

大阪市大淀区中津五丁目一〇番一一号

朝日硝子株式会社

(右代表者代表取締役木村安太郎)

本籍

愛媛県宇摩郡土居町大字入野二二六番地

住居

大阪市大淀区中津五丁目一〇番一一号

会社役員

木村安太郎

大正二年七月二〇日生

右の者らに対する各法人税法違反被告事件につき、当裁判所は、検察官鞍元健伸出席のうえ審理を遂げ、次のとおり判決する。

主文

一  被告人朝日硝子株式会社を罰金一、八〇〇万円に、被告人木村安太郎を懲役一年に、各処する。

一  被告人木村安太郎に対し、この裁判確定の日から三年間その刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人朝日硝子株式会社(以下「被告会社」という。)は、大阪市大淀区中津五丁目一〇番一一号に本店を置き、ガラス製品(アンプル及び瓶)の製造販売等を目的とする資本金三、八五〇万円(昭和五七年八月三日以降は四、八五〇万円)の株式会社であり、被告人木村安太郎は、同社の代表取締役として同社の業務全般を統轄しているものであるが、被告人木村安太郎は被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、売上げの一部を除外し、架空仕入れを計上するなどの方法により所得を秘匿したうえ、

第一  昭和五五年四月一日から同五六年三月三一日までの事業年度における被告会社の実際総所得金額が一億一、三八四万六、二七二円(別紙(一)修正損益計算書参照)あったのにかかわらず、同五六年五月二九日、大阪市大淀区中津一丁目五番一六号所在の所轄大淀税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が四、二六三万八、九七二円でこれに対する法人税額が一、五八四万八、五〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同会社の右事業年度における正規の法人税額四、四三三万一、七〇〇円と右申告税額との差額二、八四八万三、二〇〇円を免れ、

第二  昭和五六年四月一日から同五七年三月三一日までの事業年度における被告会社の実際総所得金額が一億八〇五万一、〇一六円(別紙(二)修正損益計算書参照)あったのにかかわらず、同五七年五月三一日、前記税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が四、一三五万八、七〇六円でこれに対する法人税額が一、五三二万八、一〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同会社の右事業年度における正規の法人税額四、三三一万一、六〇〇円と右申告税との差額二、七九八万三、五〇〇円を免れ、

第三  昭和五七年四月一日から同五八年三月三一日までの事業年度における被告会社の実際総所得金額が一億二、二七四万七、七二九円(別紙(三)修正損益計算書参照)あったのにかかわらず、同五八年五月三一日、前記税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が五、六〇四万五、四八一円でこれに対する法人税額が二一、〇四万五、六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同会社の右事業年度における正規の法人税額四、九〇三万〇四〇〇円と右申告税額との差額二、七九八万四、八〇〇円を免れ

たものである。

(証拠の標目)

一  被告人木村安太郎の当公判廷における供述

一  同被告人の検察官に対する供述調書

一  収税官吏の同被告人に対する質問てん末書一二通

一  木村広茂、深川仁、朝倉智恵子、朝倉洋、宇津見浩之、今村蔵の検察官に対する各供述調書

一  収税官吏の木村広茂(二通)、深川仁(二通)、朝倉智恵子(三通)、朝倉洋(七通)、加藤信義、岡田幸子、池部国子、徳永幸重、山内久雄、宇津見浩之、佐藤潔に対する各質問てん末書

一  収税官吏作成の査察官調査書一二通

一  大蔵事務官作成の証明書

一  被告会社作成の法人税確定申告書謄本三通

一  大阪法務局登記官風見源吉郎作成の法人登記簿謄本

一  収税官吏作成の脱税額計算書三通

(法令の適用)

被告人木村安太郎の判示各所為は、いずれも法人税法一五九条一項に該当し、所定刑中いずれも懲役刑を選択し、以上は、刑法四五条前段の併合罪であるから、同法四七条本文、一〇条により最も犯情の重い判示第一の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で被告人木村安太郎を懲役一年に処し、情状により同法二五条一項によりこの裁判確定の日から三年間その刑の執行を猶予する。

被告人木村安太郎の判示各所為は、いずれも被告会社の業務に関してなされたものであるから、被告会社については法人税法一六四条一項により同法一五九条一項の罰金刑に処すべきところ、情状により同法一五九条二項を適用し、以上は、刑法四五条前段の併合罪であるから同法四八条二項により合算した金額の範囲内で被告会社を罰金一、八〇〇万円に処することとする。

よって、主文のとおり判決する。

(裁判官 金山薫)

別紙(一) 修正損益計算書

自昭和55年4月1日

至昭和56年3月31日

〈省略〉

修正損益計算書

自昭和55年4月1日

至昭和56年3月31日

〈省略〉

別紙(二) 修正損益計算書

自昭和56年4月1日

至昭和57年3月31日

〈省略〉

修正損益計算書

自昭和56年4月1日

至昭和57年3月31日

〈省略〉

別紙(三) 修正損益計算書

自昭和57年4月1日

至昭和58年3月31日

〈省略〉

修正損益計算書

自昭和57年4月1日

至昭和58年3月31日

〈省略〉

「大判例」は20世紀で日本国憲法下の裁判例のうち,公刊物に掲載されたものをまとめたインターネット判例集です。原則として公刊されたものをそのまま載せています。

憲法により判決は公開とされており,法曹および法律研究者に利用されているものです。その公共性と平等主義の観点から,送信防止措置または改変には一切応じませんのでご了承ください。

©daihanrei.com