大判例

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大阪地方裁判所 昭和63年(わ)766号 判決

本籍

大阪府八尾市青山町一丁目三三番地

住居

同府岸和田市八幡町一二番一二号

会社役員

原喜代志

昭和二三年三月二五日生

右の者に対する所得税法違反被告事件について、当裁判所は、検察官藤村輝子出席の上審理し、次のとおり判決する。

主文

被告人を懲役一年及び罰金二三〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金一五万円を一日に換算した期間(端数は一日に換算する。)被告人を労役場に留置する。

この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、大阪府岸和田市八幡町一二番一二号に居住し、同市磯上町一丁目一番四号において「ふぐ政岸和田店」の屋号で飲食業を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようと企て

第一  昭和五八年分の所得金額が五二二七万九四八八円(別紙(一)修正損益計算書参照)あったのにかかわらず、その所得の一部を仮名の定期預金などとして秘匿した上、同五九年三月一三日大阪府岸和田市土生町二〇三一番地の一所在の所轄岸和田税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が三六〇万円でこれに対する所得税額が三四万二二〇〇円である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、そのまま納期限を徒過させ、もって不正行為により被告人の同年分の正規の所得税額二六〇六万七三〇〇円と右申告税額との差額二五七二万五一〇〇円(別紙(四)税額計算書参照)を免れ

第二  昭和五九年分の所得金額が六五二九万七〇一五円(別紙(二)修正損益計算書参照)あったのにかかわらず、前同様の行為により、その所得の一部を秘匿した上、同六〇年三月一五日前記岸和田税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が四六〇万円でこれに対する所得税額が五一万九三〇〇円である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、そのまま納期限を徒過させ、もって不正の行為により被告人の同年分の正規の所得税額三三七九万六一〇〇円と右申告税額との差額三三二七万六八〇〇円(別紙(四)税額計算書参照)を免れ

第三  昭和六〇年分の所得金額が六五二六万九五〇三円(別紙(三)修正損益計算書参照)あったのにかかわらず、前同様の方法により、その所得の一部を秘匿した上、同六一年三月一三日前記岸和田税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が五〇〇万円でこれに対する所得税額が五一万〇九〇〇円である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、そのまま納期限を徒過させ、もって不正の行為により被告人の同年分の正規の所得税額三三四九万〇六〇〇円と右申告税額との差額三二九七万九七〇〇円(別紙(四)税額計算書参照)を免れ

たものである。

(証拠の標目)

判示全事実につき

一  被告人の当公判廷における供述

一  被告人の検察官に対する供述調書(証拠等関係カード検察官請求分番号70)

一  収税官吏の被告人に対する質問てん末書一八通(前記番号49ないし66)

一  被告人作成の確認書三通(前記番号67ないし69)

一  収税官吏作成の査察官調査書二九通(前記番号7ないし16、18、20、22ないし38)

一  収税官吏の長野勝(前記番号39)、滝本吉英(前記番号40)、熊尾功三(前記番号41、42)、奥野丈二(前記番号43)及び原了子(前記番号44ないし47)に対する質問てん末書九通

判示第一及び第二の各事実につき

一  収税官吏作成の査察官調査書(前記番号19)

判示第二及び第三の各事実につき

一  収税官吏作成の査察官調査書(前記番号21)

判示第一の事実につき

一  岸和田税務署長作成の証明書(所得税確定申告書写添付のもの)(前記番号1)

一  収税官吏作成の脱税額計算書(前記番号4)

一  収税官吏作成の査察官調査書(前記番号17)

判示第二の事実につき

一  岸和田税務署長作成の証明書(所得税確定申告書写添付のもの)(前記番号2)

一  収税官吏作成の脱税額計算書(前記番号5)

判示第三の事実につき

一  岸和田税務署長作成の証明書(所得税確定申告書写添付のもの)(前記番号3)

一  収税官吏作成の査察官調査書(前記番号71)

一  収税官吏作成の脱税額計算書(前記番号6)

(法令の適用)

一  罰条

判示各所為につきいずれも所得税法二三八条一、二項

一  刑種の選択

判示各罪につきいずれも懲役刑及び罰金刑併科

一  併合罪加重

刑法四五条前段、懲役刑につき同法四七条本文、一〇条(犯情の最も重い判示第二の罪の刑に加重)、罰金刑につき同法四八条二項

一  労役場留置

刑法一八条

一  刑の執行猶予

懲役刑につき刑法二五条一項

よって、主文のとおり判決する。

(裁判官 松本信弘)

別紙(一)

修正損益計算書

自 昭和58年1月1日

至 昭和58年12月31日

〈省略〉

別紙(二)

修正損益計算書

自 昭和59年1月1日

至 昭和59年12月31日

〈省略〉

別紙(三)

修正損益計算書

自 昭和60年1月1日

至 昭和60年12月31日

〈省略〉

別紙(四) 税額計算書

〈省略〉

注:58年、59年の申告税額は、記載誤りのため過大申告となっていたので正当額をかっこ書きした。

60年の申告税額は、記載誤りのため過少申告となっていたので申告額をかっこ書きした。

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