大判例

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大阪高等裁判所 昭和58年(行コ)60号 判決

大阪市東淀川区小松一丁目一五番一八号

控訴人

東洋製鉄株式会社

右代表者代表取締役

音頭直次

右訴訟代理人弁護士

大槻竜馬

谷村和治

安田孝

大阪市淀川区木川東二丁目三番一号

被控訴人

東淀川税務署長 小池喜芳

右指定代理人

布村重成

国友純司

神谷義彦

辻倉幸三

主文

本件控訴を棄却する。

訴訟費用は控訴人の負担とする。

事実

第一  申立て

一  控訴人

1  原判決を取り消す。

2  控訴人の昭和四六年五月一日から昭和四七年四月三〇日までの事業年度の法人税につき、修正申告法人税額金一六八八万七六七〇円を金一一五一万一二〇〇円とする更正の請求に対し、被控訴人が昭和五六年四月一七日付けでなした理由なしとの通知処分を取り消す。

3  訴訟費用は第一・二審とも被控訴人の負担とする。

との判決を求める。

二  被控訴人

主文同旨の判決を求める。

第二  主張及び証拠関係

次のとおり付加、訂正するほかは、原判決事実摘示と同一であるから、これを引用する。

一  原判決四枚目表九行目の「判決」の次に「や和解」を加え、同一一行目の「事実」を「私法上の事実関係」と改め、同裏八行目の「異にしており、」の次に「民事判決と異なつて課税標準を確定させる効力はないから、」を加える。

二  同四枚目裏九行目の次に改行の上左のとおり付加する。

「(三) 控訴人の更正請求の内容(期首棚卸高の増加)は、納税申告書が提出される時点で内在した事実であり、控訴人はこれを法定申告期限までに認識していたから、本件はおよそ国税通則法二三条二項の問題ではない。

(四) 法人の所得は、租税収入確保等の便宜上一年以内の期間で区切つて決算を行うこととされており、後発的事由があつても先の申告年分に遡つて所得金額を是正せず、判決確定等の日の属する年分においてすでに申告した金額を減算する会計処理慣行がある。したがつて、後発的事由に基づく更正の請求制度は法人税については適用されない。」

三  同四枚目裏一一行目の冒頭に「原審および当審における」を加える。

理由

一  当裁判所も、国税通則法二三条二項一号所定の「判決」には刑事判決は含まないと解するものであり、したがつて控訴人の本訴請求は失当として棄却すべきものと判断する。その理由は、次のとおり付加、訂正するほかは、原判決理由説示と同一であるから、これを引用する。

1  原判決五枚目裏四行目の「私人間に」を「民事上の」と,同九行目の「私人間の」を「私法行為又は行政行為上の」とそれぞれ改める。

2  同六枚目裏七行目末尾の「甲第一一号証(意見書)の見解は当裁判所の採用しないところである。」を加える。

二  よつて、原判決は相当であり、本件控訴は理由がないからこれを棄却し、控訴費用の負担について行訴法七条、民訴法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 村上明雄 裁判官 堀口武彦 裁判官 寺崎次郎)

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