大判例

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広島地方裁判所 昭和61年(わ)1022号 判決

本店の所在地

広島市安佐北区可部七丁目五番一号

法人の名称

有限会社可福

代表者の住居

広島市安佐北区可部一丁目一七番九号

代表者の氏名

曺良明

国籍

朝鮮(慶尚南道陝川郡大陽面茂谷里二六八番地)

住居

広島市安佐北区可部一丁目一七番九号

会社役員

高津良明こと曺良明

一九四六年一二月二七日生

国籍

韓国(慶尚南道陝川郡大陽面茂谷里二六八番地)

住居

広島市安佐北区亀山六丁目二四番一〇号

会社役員

高津芳弘こと曺芳弘

一九五〇年一月八日生

国籍

朝鮮(慶尚南道陝川郡大陽面茂谷里二六八番地)

住居

広島市安佐北区可部七丁目五番一号

会社役員

高津良治こと曺良治

一九五五年八月二三日生

右の者らに対する法人税法違反被告事件につき、当裁判所は検察官髙口英德出席のうえ審理を終え、次のとおり判決する。

主文

被告人有限会社可福を罰金一五〇〇万円に、被告人曺良明、同曺芳弘、同曺良治をいずれも懲役一年二月に各処する。

被告人曺良明、同曺芳弘、同曺良治に対しこの裁判確定の日から三年間右各刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人有限会社可福は、広島市安佐北区可部七丁目五番一号に本店を置き、同所において、パチンコ店「可福ホール」を経営するもの、被告人高津良明こと曺良明は、同会社の代表取締役としてその業務全般を統括するもの、被告人高津芳弘こと曺芳弘は、同会社の取締役として同店のパチンコ台の調整管理などを担当しているもの、被告人高津良治こと曺良治は、同会社の取締役として同店の売上金の管理を担当しているものであるが、被告人曺良明、同曹芳弘及び同曺良治は共謀の上、同会社業務に関し、法人税を免れようと企て

第一  昭和五八年六月一日から同五九年五月三一日までの事業年度における同会社の実際の所得金額が九九二五万九六二三円で、これに対する法人税額が四一九五万〇一〇〇円であるにもかかわらず、売上の一部を除外する方法により右所得の一部を秘匿した上、同年七月三一日、同市同区亀山二丁目二五番一〇号所在の広島北税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二〇六七万〇五六四円で、これに対する法人税額が七九二万一一〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により法人税三四〇二万九〇〇〇円を免れ

第二  同五九年六月一日から同六〇年五月三一日までの事業年度における同会社の実際の所得金額が九〇六二万六二七二円で、これに対する法人税額が三八二二万二八〇〇円であるにもかかわらず、前同様の方法により右所得の一部を秘匿した上、同年七月三一日、前記広島北税務署において、同税務署長に対し、所得金額が一八〇五万八八六四円で、これに対する法人税額が六八〇万〇九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により法人税三一四二万一九〇〇円を免れ

たものである。

(証拠の標目)

判示の全事実につき

一  被告人曺良明、同曺芳弘、同曺良治の

1  当公判廷における各供述

2  検察官及び大蔵事務官(被告人曺良明につき一七通、同曺芳弘につき一一通、同曺良治につき一四通)に対する各供述調書

一  李貞順(六通)、宋栄心、李幸江、曺桂子(二通)、川崎さつき、山下隆三(二通)、石松彰(二通)、三吉哲彦、山崎途夫の大蔵事務官に対する各供述調書

一  大蔵事務官作成の現金調査書(二通)、有価証券調査書、仮払源泉所得税調査書、役員勘定調査書、預け金調査書、預り金調査書、未払源泉所得税調査書、未払事業税調査書、欠損金の当期控除額調査書(二通)、売上高調査書、租税公課調査書、受入利息調査書、有価証券売却損益調査書、事業税認定損調査書、調査事績報告書(五通)、売上高調査表及び脱税額計算書説明資料

一  登記官作成の登記簿(謄本)

一  押収してある法人税決議書綴一綴(昭和六二年押第二号の1)

判示第一の事実につき

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書(検26号)、修正申告書(謄本、検29号)、領収済通知書(謄本、検31、37、39号)、法人税決議書(謄本、検33号)及び法人税の加算税の賦課決定通知書(謄本、検35号)

判示第二の事実につき

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書(検27号)、修正申告書(謄本、検30号)、領収済通知書(謄本、検32、検38、40号)、法人税決議書(謄本、検34号)及び法人税の加算税の賦課決定通知書(謄本、検36号)

(法令の適用)

判示第一、第二の被告人曺良明、同曺芳弘、同曺良治の各所為はいずれも刑法六〇条、法人税法一五九条一項、二項、七四条一項二号に該当し、被告人曺良明の右各所為は被告人有限会社可福の代表者にしてその業務に関しなしたものであるから右被告人会社につきいずれも同法一六四条一項に該当するものであるところ、被告人曺良明、同曺芳弘、同曺良治につき所定刑中いずれも懲役刑を選択し、以上は被告人毎に刑法四五条前段の併合罪であるから、被告人曺良明、同曺芳弘、同曺良治につきいずれも同法四七条本文、一〇条により犯情の重い判示第一の罪の刑に法定の加重をなし、その刑期範囲内において右被告人ら三名をいずれも懲役一年二月に処し、被告人会社につき法人税法一五九条二項、刑法四八条二項によりその罰金額の合算額の範囲内において、被告人会社を罰金一五〇〇万円に処し、被告人曺良明、同曺芳弘、同曺良治につき、それぞれは今はその非を悔いて改悛し、今後再びかかる不正をなさない旨誓っているので、刑法二五条一項によりこの裁判確定の日から三年間いずれも右各懲役刑の執行を猶予することとする。

よって、主文のとおり判決する。

(裁判官 中村行雄)

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