大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26年(あ)3918号 決定

本籍

愛知県幡豆郡幡豆町大字東幡豆字番上一一番地

住居

横浜市中区上野町一丁目二九番地 浜田とよ方

土工

田島英一こと

蜂須賀栄一

明治二八年九月一七日生

本籍並住居

千葉県君津郡大貫町岩瀬七八三番地

鮮魚運搬業

刈込熊吉

明治三六年一〇月一八日生

本籍並住居

同所同番地

漁業

刈込猪吉

昭和二年五月二九日生

本籍並住居

横浜市金沢区洲崎町一六二番地

釣船業

黒川三治郎こと

黒川三次郎

明治三九年九月一九日生

本籍

東京都大田区大井鮫洲町一二番地

住居

横浜市中区石川町二丁目六二番地 吉原テイ方

釣船業

幸田三千男

大正九年八月一五日生

本籍並住居

千葉県君津郡湊町湊四〇番地

廻漕業

石渡元吉

明治二一年五月一日生

右者等に対する各貿易等臨時措置令違反幇助、関税法違反幇助、被告人幸田三千男、同石渡元吉に対する関税法違反被告事件について、昭和二六年五月一〇日東京高等裁判所の言渡した判決に対し被告人蜂須賀栄一の原審弁護人佐久間和及びその余の各被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり決定する

主文

本件各上告を棄却する。

理由

被告人黒川三次郎の弁護人林幹二の上告趣意について。

論旨第一、二点の所論はいずれも単なる訴訟法違反の主張を出でないものであり、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(所論公訴状の記載は、たとえ密輸入貨物の表示に「内容不詳の」附記があるとしても、密輸幇助事件の公訴事実の記載として罪となるべき事実の特定につき何等欠くるところはない。しかも原審の是認した第一審判決は、証拠により内容不詳とはいえ、その密輸入貨物たることを認定した上、被告人の利益のため、その原価により罰金額を高めることなきように、その原価の三倍が三万円を超えないものとして処理しているのである。原判決にはその点に関し何等違法のかどは存しない。)

被告人幸田三千男の弁護人林幹二の上告趣意について。

論旨第一、二点の所論はいずれも単なる訴訟法違反の主張を出でないものであり刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

被告人蜂須賀栄一、同刈込熊吉、同刈込猪吉の弁護人佐久間和の上告趣意について。

論旨第一点所論貨物の原価については第一、二審判決ともその三倍が三万円を超えないものと認める旨判示し、以て所論関税法七六条但書を適用すべき場合でないことを明らかにしているのであり、引用の判例に反する判断をしているものではない。(論旨が三万円を超えると認定した旨主張するのは、恐らくは原判旨の誤解に出でたものであろう。)その他の所論は単なる訴訟法違反、事実誤認の主張を出でないものであり、また同第二点の所論は量刑不当、事実誤認の主張に帰着し、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

被告人石渡元吉の弁護人佐藤幾太郎の上告趣意について。

所論は憲法違反を云々するけれどその実質は事実審の裁量に属する事実認定、量刑を非難するに帰着し刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

なお記録を精査しても本件では刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて同四一四条、三八六条一項三号に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 岩松三郎 裁判官 真野毅 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 入江俊郎)

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