大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28年(あ)5267号 決定

主文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中六〇日を本刑に算入する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

弁護人戸倉嘉市の上告趣意一、は、判例違反をいうが、所論判例は本件に適切でなく、結局事実誤認、又は単なる法令違反の主張に帰し、(原判決認定のように、被害者のズボン右ポケットから現金をすり取ろうとして同ポケットに手を差しのべその外側に触れた以上窃盗の実行に着手したものと解すべきこというまでもない。)同二は、量刑の非難であり、被告人の上告趣意は、事実誤認単なる訴訟法違反、量刑不当の主張を出でないものであって、すべて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号、刑法二一条、刑訴一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 斉藤悠輔 裁判官 真野 毅 裁判官 岩松三郎 裁判官 入江俊郎)

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