大判例

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最高裁判所第二小法廷 平成4年(あ)408号 決定

本店所在地

大阪市北区堂島一丁目一番二五号

株式会社

西武ゴルフサービス

(右代表者代表取締役 石原壽雄)

本店所在地

大阪市北区堂島一丁目一番二五号

株式会社

日比谷ゴルフ

(右代表者代表取締役 石原壽雄)

右の者らに対する各法人税法違反被告事件について、平成四年三月二七日大阪高等裁判所が言い渡した判決に対し、被告人らから上告の申立てがあったので、当裁判所は、次のとおり決定する。

主文

本件各上告を棄却する。

理由

被告人らの各上告趣意は、いずれも量刑不当の主張であって、刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。

よって、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 藤島昭 裁判官 中島敏次郎 裁判官 大西勝也)

平成四年(あ)第四〇八号

法人税法違反上告事件

被告人 株式会社西武ゴルフサービス

右の者の法人税法違反被告事件について、次の通り上告趣意書を提出致します。

平成四年六月二二日

株式会社 西武ゴルフサービス

代表取締役 石原壽雄

最高裁判所第二小法廷 御中

上告の趣旨

原判決を破棄するとの裁判を求める。

上告の理由

原判決の量刑は、甚しく不当でこれを破棄しなければ正義に反する。

以下その理由を述べる。

一、事件お取り調べの時より、事の重大さを認識し、当局の指示を守り、追徴課税についても逐次支払いに専念努力し、平成三年三月には完納に至りました。

当会社は税務査察を受けました時点より社内混乱が起こり、従業員も殆どが退職し商いが年々細り現状は全く休眠の状態であります。このような会社に税金納付の力のないことは明らかです。原判決は不可能を強いるものです。

二、罰金納付が不可能であることは、被告人の責任ではなく全般的な経済状態の悪化によるもので原判決の破棄は当然と考えます。

即ち、平成二年には納税の目処もつき、会社再建に余力を注ぐ見通しを立てた所、二月に発生した株価の暴落に因る混乱は、我が正業で有るゴルフ会員権にも類が及び、売買の低迷を生じ、価格もピーク時の三分の一まで下落し収益の低下も生じて居ります。

ゴルフ会員権の相場は平成二年二月がピークで、上級物件平均一億円が現在約四千万円・中級物件平均六千万円が二千万円・下級物件平均一千五百万円が五百万円と下落しております。

又、地価の続落は平成二年三月入手時の半値と評価され売却もできず、担保価値も半減し、もはや会社再建の見直しを余儀無くさせられ、借入金や借入金利息の棚上げ、人員削減など経費の削減を講ずることにより凌いで参りました。

政府の金融引締め政策の手直しへの実施は手緩く、銀行等の貸出は量的にも絞られ、金利も高く、中小企業に取っては全くの資金の調達は至難の体であります。

漸く平成三年九月政界も財界も経営環境の不透明感を強め、その払拭に腐心することになり、大臣が主要業界団体代表を呼び、改めて企業倫理の徹底を要望した。

これは証券不祥事問題、土地融資にかかる不正融資問題など政界を巻き込んでの不正事件で有り、国民の信頼回復の為と思われる。

平成三年九月に至っても尚、政府・日銀では「内需は堅調に推移し、企業収益も高水準である」とか「設備投資・個人消費は依然底堅く」とか述べ、景気は既に転換点を迎えておると産業界は主張するも、安穏に「いざなぎ景気」を越えて更に記録を伸ばすのかどうか等としていた。企業倒産は平成三年十月で一千件を突破し、負債総額も過去最大と言われ、あらゆる産業、あらゆる企業は危機感を強めており既に借入金や借入金利の不払、支払の棚上げ等が目立って来ております。

平成四年五月まで再度の公定歩合引下げと不動産融資の総量規制緩和が成されるも、株価の低迷・地価の鎮静化と金融機関の貸付選択は中小企業には厳しく資金不足等の要因で収益の悪化から抜け出せずに居ります。

以上の如く企業努力だけではどうにもならないことばかりであり、金融緩和政策の遅れや不正の監督不行届は政府の失政で有り、これを不問に付し、被告人に判決により強制的に罰金を納付させることは不当であり原判決は破棄されるべきである。

以上

平成四年(あ)第四〇八号

法人税法違反上告事件

被告人 株式会社日比谷ゴルフ

右の者の法人税法違反被告事件について、次の通り上告趣意書を提出致します。

平成四年六月二二日

株式会社 日比谷ゴルフ

代表取締役 石原壽雄

最高裁判所第二小法廷 御中

上告の趣旨

原判決を破棄するとの裁判を求める。

上告の理由

原判決の量刑は、甚しく不当でこれを破棄しなければ正義に反する。

以下その理由を述べる。

一、事件お取り調べの時より、事の重大さを認識し、当局の指示を守り、追徴課税についても逐次支払いに専念努力し、平成三年三月には完納に至りました。

二、罰金納付が不可能であることは、被告人の責任ではなく全般的な経済状態の悪化によるもので原判決の破棄は当然と考えます。

即ち、平成二年には納税の目処もつき、会社再建に余力を注ぐ見通しを立てた所、二月に発生した株価の暴落に因る混乱は、我が正業で有るゴルフ会員権にも類が及び、売買の低迷を生じ、価格もピーク時の三分の一まで下落し収益の低下も生じて居ります。

ゴルフ会員権の相場は平成二年二月がピークで、上級物件平均一億円が現在約四千万円・中級物件平均六千万円が二千万円・下級物件平均一千五百万円が五百万円と下落しております。

又、地価の続落は平成二年三月入手時の半値と評価され売却もできず、担保価値も半減し、もはや会社再建の見直しを余儀無くさせられ、借入金や借入金利息の棚上げ、人員削減など経費の削減を講ずることにより凌いで参りました。

政府の金融引締め政策の手直しへの実施は手緩く、銀行等の貸出は量的にも絞られ、金利も高く、中小企業に取っては全くの資金の調達は至難の体であります。

漸く平成三年九月政界も財界も経営環境の不透明感を強め、その払拭に腐心することになり、大臣が主要業界団体代表を呼び、改めて企業倫理の徹底を要望した。

これは証券不祥事問題、土地融資にかかる不正融資問題など政界を巻き込んでの不正事件で有り、国民の信頼回復の為と思われる。

平成三年九月に至っても尚、政府・日銀では「内需は堅調に推移し、企業収益も高水準である」とか「設備投資・個人消費は依然底堅く」とか述べ、景気は既に転換点を迎えておると産業界は主張するも、安穏に「いざなぎ景気」を越えて更に記録を伸ばすのかどうか等としていた。企業倒産は平成三年十月で一千件を突破し、負債総額も過去最大と言われ、あらゆる産業、あらゆる企業は危機感を強めており既に借入金や借入金利の不払、支払の棚上げ等が目立って来ております。

平成四年五月まで再度の公定歩合引下げと不動産融資の総量規制緩和が成されるも、株価の低迷・地価の鎮静化と金融機関の貸付選択は中小企業には厳しく資金不足等の要因で収益の悪化から抜け出せずに居ります。

以上の如く企業努力だけではどうにもならないことばかりであり、金融緩和政策の遅れや不正の監督不行届は政府の失政で有り、これを不問に付し、被告人に判決により強制的に罰金を納付させることは不当であり原判決は破棄されるべきである。

以上

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