大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和37年(オ)889号 判決

北海道上川郡東川町西六号北二二番地

上告人

石井義勝

旭川市宮下通一〇丁目

被上告人

上川税務署長

山田良太

右当事者間の不当課税取消請求再審事件について、札幌高等裁判所が昭和三七年四月一七日言い渡した判決に対し、上告人から全部破棄を求める旨の上告申立があつた。よつて、当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告人の上告理由は別紙のとおりである。

上告人は、札幌高等裁判所が昭和三六年九月一九日に言い渡し同年一〇月八日確定した判決に対し、民訴法四二〇条一項九号により原審に再審の訴を提起し、原判決が、さきの確定判決に判断の遺脱はないとして、上告人の再審の訴を却下したことは明らかである。

これに対し、上告論旨は、原判決の右の点に関する判示の違法を主張するのではなく、給局、前記確定判決の上告人の所得金額に関する判断の違法を主張するに過ぎないのであつて、採用の限りでない。所論違憲の主張は、その前提において理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 奥野健一 裁判官 山田作之助 裁判官 草鹿浅之介 裁判官 城戸芳彦 裁判官 石田和外)

○昭和三七年(オ)第八八九号

上告人 石井義勝

被上告人 上川税務署長

上告人の上告理由

一、上告人の決定、所得、算出の基礎を資産負債増減方式及び杜撰な生経費、推計に依る、被上告人の法式を支持しました。判決は謂る憲法第一四条の「すべての国民は法の下に平等であつて」に違背です。なんとなれば、上告人の生活費の総決算額の内には供出米の予約免税金、時期別出荷、免税金「上告人の所得算出明細書は詳記あり」も含まれ居り、民訴法第二五七条の定むる顕著なる事実にて米を供出する農民の均しく享受する所にて上告人而己、除外となり、平等に反しますので民訴法第三九四条の規定する憲法の違背です。

二、上告人の供出米の数量を上告人の当該年度の米の総生産量也と断じての判決内容は、民訴法第三九五条の六項の判決理由に齟齬ある時に該当します。

三、被上告人は昭和三一年八月二一日の公判に於ても書面も提出せず、上告人而己、出廷、電話にて都合悪いと而己告げられ、当然言論、終結すべきを其の処置もなく、以後被上告人は不適の訴なりとして二カ年の歳月と数度公判を空費し、而して訴訟費も上告人の負担とする。判決に対し、此の点解明を求めしも判断は示されず。

四、被上告人提出の乙証の大半は自後手段的に偽りの作物にも上告人の労働力たる、家族の年令まで、虚偽の記載為し居り正誤を匡せしも判断を示されず。

五、甲第七号証に於て、上告人「国民は」所得税の申告再審訴訟に至るまで期日の規制に随う義務を負ふも被上告人「国」には期日の規制の有無に対する件も判断は示されいません。 以上

○昭和三七年(オ)第八八九号

上告人 石井義勝

被上告人 上川税務署長

上告人の上告状記載の上告理由

上告人は、札幌高等裁判所が、昭和三六年(ネ)第二九七号、不当課税、取消請求事件の判決理由に重大な齟齬あるを発見、民事訴訟法第四二〇条第一項第九号の規定により、再審査の請求をしましたが、同高裁は結論として。

右法条にいうところの判決に影響を及ぼすべき重要な事項についての判断を遺脱したときとは、職権調査事項であると否とを問わず。当事者が適法に訴訟上提出した攻撃防禦方法たる事項で、当然判決の結論に影響あるものに対し、判決理由中で判断を示さなかつた場合をいうのであつて、その判断が示されている以上、それが正当であると否とは問題でなく、右判断がたとえ正当でないとしても判断を遺脱したものとはいえないから、右判断が再審原告の意に充たないものであるとしても不適法として却下されたり。上述の如くにて、又同判決は上告人が示したる時の公務員が其の責任上作成なさざるべからずして作成したる重要なる立証と所の関連事項にも「記録詳述しあり」何等の理由なくして判断を示さず。亦た国と道費を数億円投入して改良されたる、良田も之が未完の農地も同視したる被上告人の考え方に対し上告人は其の不当を証明を以て立証せしも何等の判断を示さず。剰さへ尽すべき審理を尽さず、食管法に基づく供出数量を総生産量也と専断し、同法に基づく自家保有米も認定し難しと誤判し「其の判断が示されてい以上、それが正当であると否とは問題でなく」と判決するに至りては、本訴は其正誤を問はず、被上告人の為のみの法律なる感深く、民主憲法奈辺にあり哉と存んぜられ、国法の神正と尊厳の為め民訴法第三九五条第六項に基き上告いたす次第です。 以上

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