大判例

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札幌地方裁判所 昭和59年(わ)270号 判決

本店の所在地

北海道苫小牧市光洋町一丁目二番二号

法人の名称

株式会社北開重機

代表者の住居

北海道苫小牧市光洋町一丁目二番二〇号

代表者の氏名

佐藤忠之助

本籍

北海道苫小牧市光洋町一丁目二番地の六

住居

北海道苫小牧市光洋町一丁目二番二〇号

会社役員

佐藤忠之助

大正九年九月一六日生

右の者らに対する各法人税法違反被告事件について、当裁判所は、検察官中山純一及び弁護人中嶋恭介各出席の上審理し、次のとおり判決する。

主文

被告人株式会社北開重機を罰金七〇〇万円に、被告人佐藤忠之助を懲役一〇月にそれぞれ処する。

被告人佐藤忠之助に対し、この裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人株式会社北開重機(以下「被告会社」という。)は、北海道苫小牧市光洋町一丁目二番二号に本店を置き、土木工事請負業を主たる目的とする資本金一六〇〇万円の株式会社であり、被告人佐藤忠之助は、被告会社の代表取締役として同会社の業務全般を統括しているものであるが、被告人佐藤忠之助は、被告会社の業務に関し法人税を免れようと企て、傭車費を水増し計上して簿外預金を設定するなどの方法により所得を秘匿した上

第一  昭和五五年四月一日から昭和五六年三月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が二七四四万六三八五円(別紙(一)修正損益計算書参照)であったのにかかわらず、昭和五六年六月一日、同市旭町三丁目四番一七号所在の所轄苫小牧税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が五七四万五一九九円であり、これに対する法人税額が五七万〇五〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書(昭和五九年押第一四五号の1のうち昭和五六年六月一日付確定申告書)を提出し、もって不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額九一〇万〇三〇〇円(別紙(四)税額計算書(1)参照)と右申告税額との差額八五二万九八〇〇円を免れ

第二  昭和五六年四月一日から昭和五七年三月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が六三二八万三七八二円(別紙(二)修正損益計算書参照)であったのにかかわらず、昭和五七年五月三一日、前記第一記載の苫小牧税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一六四二万八三〇八円であり、これに対する法人税額が三九九万六七〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書(前同押号の1のうち昭和五七年五月三一日付確定申告書)を提出し、もって不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額二三六二万九六〇〇円(別紙(四)税額計算書(2)参照)と右申告税額との差額一九六三万二九〇〇円を免れ

第三  昭和五七年四月一日から昭和五八年三月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が二一一八万九八九〇円(別紙(三)修正損益計算書参照)であったのにかかわらず、昭和五八年五月三一日、前記第一記載の苫小牧税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一〇二八万七八九二円であり、これに対する法人税額が二四七万五五〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書(前同押号の1のうち昭和五八年五月三一日付確定申告書)を提出し、もつて不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額七〇五万四三〇〇円(別紙(四)税額計算書(3)参照)と右申告税額との差額四五七万八八〇〇円を免れ

たものである。

(証拠の標目)

判示全事実について

一  被告会社代表者・被告人佐藤忠之助の当公判廷における供述

一  被告会社代表者・被告人佐藤忠之助の検察官に対する供述調書

一  被告会社代表者・被告人佐藤忠之助の収税官吏に対する質問てん末書一〇通

一  松本安吉(七通)、坂本英雄(八通)、谷秀男(三通)、井原信子(二通)、熊倉美喜子、谷節代、岩崎武、滝本好則、滝口満男、佐藤光枝及び田村耕一(二通)の収税官吏に対する各質問てん末書

一  収税官吏作成の昭和五九年一月二四日付、同月二八日付各調査事績報告書

一  収税官吏作成の「脱税額計算書説明資料」と題する書面

一  収税官吏作成の外注費(完成工事原価)調査書、傭車費(完成工事原価)調査書、賞与(完成工事原価)調査書、交際接待費(完成工事原価)調査書、福利厚生費(完成工事原価)調査書、減価償却費(完成工事原価)調査書、雑費(完成工事原価)調査書、役員報酬調査書、賞与調査書、交際接待費(一般管理費)調査書、福利厚生費(一般管理費)調査書、租税公課調査書、受取利息(認定利息)調査書(その他所得)、家賃収入調査書、支払利息調査書、特別償却費調査書、交際費等の損金不算入額調査書、事業税認定損調査書、受取利息調査書、役員報酬調査書、(その他所得)、現金調査書、銀行預金調査書、未収入金調査書、仮払金調査書、貨付金調査書、機械装置調査書、土地調査書、代表者勘定調査書、工事未払金調査書、未払金調査書、所得税未払金調査書及び役員賞与調査書

一  登記官作成の商業登記簿謄本(閉鎖済みの役員欄用紙謄本添付)

一  押収してある法人税決議書一綴(昭和五九年押第一四五号の1)

判示第一の事実について

一  収税官吏作成の脱税額計算書(自昭和五五年四月一日至昭和五六年三月三一日のもの)

一  収税官吏作成の昭和五九年七月三一日付調査事績報告書(「脱税額計算書」の計算誤りに関するもの)

判示第二の事実について

一  収税官吏作成の脱税額計算書(自昭和五六年四月一日至昭和五七年三月三一日のもの)

判示第三の事実について

一  収税官吏作成の脱税額計算書(自昭和五七年四月一日至昭和五八年三月三一日のもの)

一  収税官吏作成の昭和五九年七月三一日付調査事績報告書(「脱税額計算書説明資料」の計算誤りに関するもの)

(法令の適用)

被告人佐藤忠之助の判示各所為はいずれも法人税法一五九条一項に該当するので、各所定刑中それぞれ懲役刑を選択し、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから、同法四七条本文、一〇条により犯情の最も重い判示第二の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で同被告人を懲役一〇月に処し、情状により同法二五条一項を適用してこの裁判の確定した日から二年間右刑の執行を猶予することとする。

次に、被告人佐藤忠之助の判示各所為は、いずれも被告会社の業務に関してなされたものであるから、被告会社については、法人税法一六四条一項により、判示各罪について同法一五九条一項の罰金刑に処せられるべきところ、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから、同法四八条二項により各罪所定の罰金の合算額の範囲内で被告会社を罰金七〇〇万円に処することとする。

よって、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 吉本徹也 裁判官 高梨雅夫 裁判官 合田悦三)

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