大判例

20世紀の現憲法下の判例を掲載しています

東京地方裁判所 昭和42年(行ク)55号 決定

申立人 朴時文

〈ほか一名〉

右両名代理人弁護士 稲葉誠一

同 古波倉正偉

同 松山正

同 有賀功

被申立人東京入国管理事務所主任審査官 猿渡孝

右指定代理人 藤堂裕

〈ほか四名〉

主文

被申立人の申立人朴時文に対する昭和四二年八月二日付、申立人李守性に対する昭和四二年七月一四日付各退去強制令書の執行のうち、送還の部分は、いずれも当裁判所昭和四二年(行ウ)第二〇七号行政処分取消しの訴えの判決の確定に至るまで、これを停止する。

申立費用は、被申立人の負担とする。

理由

一、申立人らの本件申立ての趣旨及び理由は、別紙(一)(二)記載のとおりであり、被申立人の意見は、別紙(三)のとおりである。

二、疎明によれば、本件は、退去強制令書のうち送還の部分については、その執行により、それぞれ申立人らに生ずる回復の困難な損害を避けるため緊急の必要がある場合に該当するものと認めることができる。

三、被申立人は、本件の本案訴訟のうち各退去強制令書の発付処分の取消を求める部分は、出訴期間を徒過した不適法なものであって、本案について理由がないことが明らかであると主張するが疎明によって窺われる本件の経過に鑑みるときは、右取消訴訟の出訴期間の起算日は申立人らの主張するとおり昭和四二年一一月一五日であると解する余地がないわけではなく、現段階において直ちに右本案訴訟が不適法であるとすることはできず、その他、本件が本案について理由がないとみえる場合に当ることを認めるに足りる疎明はない。

四、よって申立人らの本件申立は、その理由があるので、これを容認することとし、申立費用の負担につき民事訴訟法八九条を適用して、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 緒方節郎 裁判官 小木曽競 佐藤繁)

〈以下省略〉

「大判例」は20世紀で日本国憲法下の裁判例のうち,公刊物に掲載されたものをまとめたインターネット判例集です。原則として公刊されたものをそのまま載せています。

憲法により判決は公開とされており,法曹および法律研究者に利用されているものです。その公共性と平等主義の観点から,送信防止措置または改変には一切応じませんのでご了承ください。

©daihanrei.com