大判例

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東京地方裁判所 昭和48年(特わ)127号 判決

被告人

本籍

福岡県糸島郡前原町大字新田一〇七六番地

住居

東京都杉並区成田西一丁目一八番一二号

職業

金融業

氏名

吉村勝彦

年令

三七年(昭和一〇年一一月一五日生)

出席検察官

丸山利明

主文

1. 被告人を懲役一〇月および罰金一三〇〇万円に処する。

2. 右罰金を完納しえないときは、金五万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

3. 被告人に対し本裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、東京都中野区中野五丁目五二番一五号ブロードウエイシヨツピングセンター三階において日本そば店「大吉」を、東京都渋谷区代々木二丁目一二番一号西原ビル三階および新宿区四谷四ノ三〇酒井ビルにおいて「朝日商事」、「丸吉産業」、「丸貴産業」などの商号で貸金業を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようと企て、貸金業によって得た収入の全部を除外する等の方法により所得を秘匿したうえ、別紙第一記載のとおり昭和四四年分の実際課税総所得金額が八二、三九八、〇〇〇円あつたのに、昭和四五年三月一六日東京都杉並区成田東四丁目一五番八号所在の所轄杉並税務署において、同税務署長に対し、同年分の課税総所得金額が三八一、七〇〇円で、これに対する所得税額が四一、三〇〇円である旨虚偽の所得税確定申告書を提出し、もつて右不正の行為により同年分の正規の所得税額五二、三一七、〇〇〇円と右申告税額との差額五二、二七五、七〇〇円をほ脱したもの(税額の算定は別紙第二記載のとおり)である。

(証拠の標目)

一、被告人の当公判廷における供述

一、被告人の検察官に対する供述調書

一、次の者に対する大蔵事務官の各質問てん末書

大山義勇、本田萌、堀内清光二通、古川貴昭、富高利夫、被告人一〇通

一、次の者の作成名義の各証明書

大町郁郎三通、木村裕、桜井一郎、広瀬利一(写)、豊野忠雄(写)

一、次の者の作成名義の各上申書

露木茂、被告人一一通

一、次の者の作成名義の各回答書

杉並都税事務所長、西原庸行、酒井信夫、岩崎正夫、宮川司、西貝実、割田貞義

一、大蔵事務官安田昇作成の調査書一七通

一、押収してある次の各証拠物(いずれも昭和四八年押第七五九号のうちでかつこ内は符号を示す)

資金繰日記帳二冊(一)、総勘定元帳一綴(二)、金銭出納帳一綴(三)、支払利息補助簿一綴(四)銀行帳一綴(五)、元帳のうち借入金関係一綴(六)、総勘定元帳三綴(七)、総勘定元帳二綴(八)元帳一綴(九)、金銭出納帳二綴(一〇、一一)、所得税確定申告書一袋(一二)、収支賃貸借帳(写)二綴(一三)、同二綴(一四)

(法令の適用)

一、該当罰条と刑種の選択

判示所為につき所得税法二三八条(懲役刑、罰金刑を併科)

二、換刑処分

刑法一八条

三、執行猶予

懲役刑につき刑法二五条一項

よつて主文のとおり判決する。

(裁判官 池田真一)

別紙 第一 修正損益計算書

吉村勝彦

自 昭和44年1月1日

至 昭和44年12月31日

〈省略〉

〈省略〉

別紙第二

税額計算書

吉村勝彦

昭和44年分

〈省略〉

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