大判例

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東京地方裁判所 昭和61年(特わ)2554号 判決

本店所在地

東京都品川区荏原五丁目一五番一五-九〇一号

新共済ファミリーサービス株式会社

(右代表者代表取締役 千明文夫)

本籍

群馬県利根郡片品村大字東小川三一五番地

住居

東京都品川区荏原五丁目一四番一二号

会社役員

千明文夫

昭和一八年一〇月八日生

右の者らに対する各法人税法違反被告事件につき、当裁判所は、検察官江川功出席の上審理し、次のとおり判決する。

主文

一  被告人新共済ファミリーサービス株式会社を罰金一三〇〇万円に、被告人千明文夫を懲役一〇月にそれぞれ処する。

二  被告人千明文夫に対しこの裁判確定の日から二年間その刑の執行を猶予する。

三  訴訟費用はその二分の一ずつを各被告人の負担とする。

理由

(罪となるべき事実)

被告人新共済ファミリーサービス株式会社(以下「被告会社」という。)は、東京都品川区荏原五丁目一五番一五-九〇一号(昭和五七年七月二日以前は、同区荏原五丁目一四番一二号)に本店を置き、雑誌「ニュー共済ファミリー」の編集、発行及び日用雑貨等の通信販売等を営む資本金二、〇〇〇万円(昭和五七年三月二三日以前は五〇〇万円)の株式会社であり、被告人千明文夫(以下「被告人」という。)は、被告会社の代表取締役として、同会社の業務全般を統括しているものであるが、被告人は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、売上の一部を除外し、あるいは架空外注費を計上するなどの方法により所得を秘匿した上

第一  昭和五五年九月一日から同五六年八月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が九二〇七万五八〇円あった(別紙(一)修正損益計算書参照)のにかかわらず、同年一〇月三一日、東京都品川区中延一丁目一番五号所在の所轄荏原税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が三〇四万三六〇五円でこれに対する法人税額が八八万六六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書(昭和六二年押第一五六号の4)を提出し、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税額三七六八万三一〇〇円は右申告税額との差額三六七九万六五〇〇円(別紙(三)ほ脱税額計算書参照)を免れ

第二  昭和五六年九月一日から同五七年八月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が二八四六万六八四二円あった(別紙(二)修正損益計算書参照)のにかかわらず、同年一一月一日、前記荏原税務署において、同税務署長に対し、その欠損金額が四五四万九八八四円で納付すべき法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書(前同押号の5)を提出し、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税額一〇七一万三〇〇〇円(別紙(三)ほ脱税額計算書参照)を免れ

たものである。

(証拠の標目)

判示全部の事実につき

一  被告人の当公判廷における供述

一  被告人の検察官に対する供述調書(二六通)

一  被告人の収税官吏に対する質問てん末書

一  千明典代(七通)、藤本聖二(三通)、扇谷和樹(三通)、八巻アサヨ及び坂本絹代の検察官に対する各供述調書

一  阿津川清夫の収税官吏に対する質問てん末書(二通)

一  収税官吏作成の昭和六一年一〇月一七日付査察官報告書(記録第三二〇号)

一  東京地方検察庁特別捜査部検事作成の捜査報告書(三通)

一  収税官吏作成の次の各調査書

1  総売上高調査書

2  当期商品仕入・外注費調査書

3  給料・手当調査書

4  旅費交通費調査書

5  郵送料調査書

6  消耗品費調査書

7  修繕費調査書

8  荷造運賃調査書

9  接待交際費調査書

10  支払手数料調査書

11  減価償却費調査書

12  雑収入調査書

13  受取利息調査書

14  支払利息調査書

15  貸倒損失調査書

16  交際費損金不算入額調査書

17  固定資産売却益調査書

18  事業税認定損調査書

19  当期欠損金調査書

20  預貯金調査書

一  荏原税務署作成の証明書

一  登記官作成の「捜査関係事項照会について(回答)」と題する書面

判示第一の事実につき

一  収税官吏作成の昭和六一年一〇付一七日付査察官報告書(二通、記録第三一九号及び第三二一号)

一  押収してある法人税確定申告書(昭和五六年八月期分)一袋(昭和六二年押第一五六号の4)

判示第二の事実につき

一  押収してある法人税確定申告書(昭和五七年八月期分)一袋(前同押号の5)

(法令の適用)

一  罰条

(被告会社) いずれも法人税法一六四号一項、一五九条一、二項

(被告人) いずれも法人税法一五九条一項

二  刑種の選択

(被告人) 懲役刑を選択

三  併合罪の処理

(被告会社)刑法四五条前段、四八条二項

(被告人) 刑法四五条前段、四七条本文、一〇条(犯情の重い判示第一の罪の刑に加重)

四  刑の執行猶予

(被告人) 刑法二五条一項

五  訴訟費用

(被告会社、被告人)刑事訴訟法一八一条一項本文

(求刑 被告会社につき罰金一五〇〇万円、被告人につき懲役一〇月)

よって、主文のとおり判決する。

(弁護人 神谷岳民)

(裁判官 石山容示)

別紙(一)

修正損益計算書

新共済ファミリーサービス株式会社

自 昭和55年9月1日

至 昭和56年8月31日

〈省略〉

別紙(二)

修正損益計算書

新共済ファミリーサービス株式会社

自 昭和56年9月1日

至 昭和57年8月31日

〈省略〉

別紙(三)

ほ脱税額計算書

会社名 新共済ファミリーサービス(株)

( ) 自 昭和55年9月1日

至 昭和56年8月31日

〈省略〉

( ) 自 昭和56年9月1日

至 昭和57年8月31日

〈省略〉

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