大判例

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東京家庭裁判所 昭和33年(家)12703号 審判

本籍・住所 東京都

申立人 平田三四郎(仮名)

国籍 中華民国・住所 東京都

未成年者 金国相(仮名)

主文

未成年者金国相の後見人として申立人を選任する。

理由

本件記録中の戸籍謄本二通、死亡届出受理証明書、外国人登録済証明書並びに調査官の調査の結果によると、未成年者本人は中華民国人亡永花順を母として一九四四年三月○○日出生した中華民国人で日本に母および事実上の父と居住していたが、母は昭和二四年一二月死亡し、申立人は未成年者の事実上の父亡平田利助の弟であることが認められる。

法例二三条一項によると、未成年者の後見は、未成年者の本国法によるべく、本件においては中華民国民法によるべきことになる。

ところで、中華民国民法一〇九一条によると本件は後見開始の事由ある場合に該当するけれども、一〇九四条には監護人となるべきものは法定せられ、その順位も法定されており裁判所の選任による後見の規定は存在しない。しかしながら、法例二三条二項には日本に住所を有する外国人の後見は、その本国法によれば後見開始の原因あるも後見の事務を行う者なきときは日本の法律によるべきことと規定せられ、前掲証拠によると、日本には未成年者にとつて前記中華民国民法による後見人に該当する者がいないものと認められる。よつて、本件後見人選任は日本民法を適用すべきものとする。

しかるときは、申立人の本件申立を相当と認め、主文のとおり審判する。

(家事審判官 野田愛子)

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