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東京高等裁判所 平成9年(ネ)81号 判決

控訴人 河野禮通

被控訴人 国

代理人 小暮輝信 内田健文 ほか三名

主文

一  本件控訴を棄却する。

二  控訴費用は控訴人の負担とする。

事実及び理由

第一当事者の求めた裁判

一  控訴人

1  原判決を取り消す。

2  被控訴人は、控訴人に対し、五四五万円及びこれに対する平成五年九月二七日から支払い済みまで年五分の割合による金額を支払え。

3  訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。

二  被控訴人

主文と同旨

第二事案の概要

一  事案の骨子

本件は、控訴人を原告、被控訴人を被告とし、控訴人に対する所得税に関する課税処分の違法等を理由とする国家賠償請求訴訟(横浜地方裁判所平成五年(ワ)第一三一六号事件。以下「別件国家賠償請求訴訟」ともいう。)の訴訟追行過程において、同訴訟の被告指定代理人であった国税訟務官らが、平成五年九月二七日、控訴人が建物建築工事を請け負わせた株式会社大栄住宅(以下「大栄住宅」という。)横浜支店において、控訴人の所得税に関する調査を行い、所得税法二三四条に基づく質問検査権を行使し、関係書類を収集した(以下「本件調査」という。)こと、また、別件国家賠償請求訴訟の被告指定代理人が、課税処分の適性法を立証するために、右の関係書類を同訴訟において書証として提出したこと、等が違法であるなどとして、控訴人が、被控訴人に対し損害賠償を求めた事案である。

二  主たる争点

1  本件調査の違法性の有無

(1) 所得税法二三四条に基づく質問検査権を、課税処分の違法を理由とする国家賠償請求訴訟における当該課税処分の適法性を立証するための資料収集のために行使することは許されないか、否か。

(2) 課税処分の違法を理由とする国家賠償請求訴訟における被告国の指定代理人である国税訟務官らは、所得税法二三四条に基づく質問検査権を行使する主体となることができないか、否か。

2  課税処分の違法を理由とする国家賠償請求訴訟において、被告国の指定代理人である国税訟務官らが、所得税法二三四条に基づく質問検査権を行使して収集した資料を課税処分の適法性を立証するための証拠として提出する行為は、国家公務員法一〇〇条一項、所得税法二四三条が規定する守秘義務に反するか、否か。

三  主たる争点に関する当事者の主張

1  控訴人

(1) 主たる争点1(1)について

所得税法二三四条が規定する質問検査権は、適正な課税処分を行うために認められているものであるから、この質問検査権を民事訴訟における証拠収集の目的で行使するのは違法である。

(2) 主たる争点1(2)について

所得税法二三四条が規定する質問検査権は、適正な課税処分を行うために認められているものであるから、この質問検査権の行使は課税を目的とする当該職員にだけ認められているのであり、国税訟務官ら民事裁判を追行する国税訟務官室の職員は、所得税法二三四条に基づく質問検査権を行使する主体となることができない。

(3) 主たる争点2について

税務調査により収集した資料を民事裁判の証拠として開示、公開することは、国家公務員法一〇〇条一項、所得税法二四三条が規定する守秘義務に反する。

2  被控訴人

(1) 主たる争点1(1)について

所得税法二三四条は、質問検査権行使の要件について、「所得税に関する調査について必要があるとき」と規定しているのみで、調査の種類、目的及び時期等について何ら限定していないから、質問検査権を行使し得る範囲は、原処分庁が行う課税処分の前提としての調査のみならず、その後の不服申立てや課税処分取消訴訟等、処分の確定に至るまでのすべての調査、さらには、その調査自体又は課税処分の違法等を理由として派生的に提起される国家賠償請求訴訟等に関しての必要な調査にも及ぶものというべきである。

なぜならば、一般に、税務調査に係る国家賠償請求訴訟における審理の対象と課税処分取消訴訟における審理の対象は、密接かつ不可分なものであって、調査の対象を明確に区分することは不可能であるし、また、右のように解したとしても、所得税の公平確実な賦課徴収の確保を図るという質問検査権の規定の趣旨に反するものではないからである。

(2) 主たる争点1(2)について

所得税法二三四条は、質問検査権行使の主体について、「国税庁、国税局又は税務署の当該職員」と規定しているところ、大蔵省組織規程一二八条によれば、国税訟務官室においては内国税に係る訴訟に関する事務を処理することが定められており、右の「訴訟に関する事務」とは、訴訟の事務処理に必要な権限を包括的に内包しているものであり、調査又は検査に関する権限もこれに含まれるから、国税訟務官室の職員は、所得税法二三四条の「当該職員」に該当し、質問検査権を行使することができると解される。

(3) 主たる争点2について

税務職員の守秘義務は、税務職員が税務調査等の税務事務に関して知り得た納税者自身や取引先等の第三者の秘密を保護するということにとどまらず、そのような秘密を保護することにより、納税者が税務当局に対して事業内容や収支の状況を自主的に開示・申告しても、また、税務調査等に納税者や取引先等の第三者が協力しても、税務職員によってこれが公開されないことを保障して、税務調査等の税務事務への信頼や協力を確保し、納税者や第三者の真実の開示を担保して、申告納税制度の下での税務行政の適正な執行を確保することを目的とするものである。

右のように、税務職員に課された守秘義務は、職務上知り得た秘密をみだりに他人に漏らしたり、自己又は他人の利益のために流用するなどの行為を禁じる趣旨であるから、公益に資するための真実発見の要請に基づく情報の開示など、守秘義務を免除すべき正当な理由がある場合には免除されるものと解するのが相当である。

これを本件についてみると、別件国家賠償請求訴訟は、民事訴訟とはいえ、課税処分の違法性の有無等を実質的な争点とする訴訟であって、同訴訟の被告国の指定代理人である国税訟務官らは、課税処分の適法性の立証等のために本件調査を行い、これによって得た資料を、課税処分の適法性の立証等のために書証として提出したものである。すなわち、別件国家賠償請求訴訟の被告国の指定代理人らは、税務調査の結果を、当該調査の本来の目的に沿って、国家財産の保護という公益に資するために必要な限度において開示したものにほかならないから、守秘義務を免除すべき正当な理由があるというべきであって、右の指定代理人らが本件調査によって得た資料を別件国家賠償請求訴訟において書証として提出する行為は、国家公務員法一〇〇条一項、所得税法二四三条が規定する守秘義務に反するものではなく、何ら違法はない。

第三当裁判所の判断

一  主たる争点についての判断

1  主たる争点1(1)について

(1) 控訴人は、所得税法二三四条が規定する質問検査権は、適正な課税処分を行うために認められているものであるから、この質問検査権を民事訴訟における証拠収集の目的で行使するのは違法であると主張する。

(2) しかしながら、質問検査権について定める所得税二三四条は、その権限行使の要件について、「所得税に関する調査について必要があるとき」と規定しているのみであって、調査の種類、目的、時期等について何ら限定を付していない。このことと、右の質問検査権が、申告納税制度の下において、所得税を適性かつ公平に賦課徴収することを目的として認められているものであることに照らせば、質問検査権を行使できる所得税に関する調査は、原処分庁が行う課税処分の前提としての調査を中核とするものであることはいうまでもないが、そればかりでなく、課税処分に対する行政上の不服申立てや課税処分の取消訴訟、さらには課税処分の違法を理由として提起される国家賠償請求訴訟等の追行等に関する必要な調査も、質問検査権を行使できる所得税に関する調査の範囲に含まれると解するのが相当である。

なぜならば、質問検査権が、右のように所得税を適正かつ公平に賦課徴収することを目的とするものである以上、必ずしも課税処分そのもののためのみに行使すれば足りるというわけではなく、例えば、課税処分の取消訴訟あるいは課税処分の違法を理由とする国家賠償請求訴訟等が提起された段階においては、これらの訴訟を的確に追行し、もって最終的に国の適性かつ公平な課税権の行使を実現するために、所得税に関する補充的な調査を行う必要がある場合もあることは明らかであり、このような場合に、質問検査権を行使することが許されないとする実質的な根拠を見いだすことはできないからである。

(3) したがって、所得税に関する課税処分の違法を理由とする国家賠償請求訴訟を追行するための証拠資料を収集する目的で、所得税法二三四条の規定する質問検査権を行使することは許されない旨の控訴人の主張は失当であり、この点に関する本件調査の違法を理由とする控訴人の請求は、その余の点について判断するまでもなく、理由がない。

2  主たる争点1(2)について

(1) 控訴人は、所得税法二三四条が規定する質問検査権の行使は、課税を目的とする当該職員にだけ認められているのであり、国税訟務官ら民事裁判を追行する国税訟務官室の職員は、所得税法二三四条に基づく質問検査権を行使する主体となることができない旨主張する。

(2) しかし、所得税法二三四条は、質問検査権行使の主体について、「国税庁、国税局又は税務署の当該職員」と規定しているのであって、右の「当該職員」には、大蔵省組織規程一二八条により各国税局課税部に置かれる国税訟務官及び国税訟務官室の事務官も含まれることは文理上明らかである。

これを実質的な観点からみても、右1のとおり、所得税法二三四条の規定する質問検査権は、課税処分の取消訴訟あるいは課税処分の違法を理由として提起される国家賠償請求訴訟等の追行に関する必要な調査に及ぶところ、右組織規程によれば、国税訟務官及び国税訟務官室は、内国税に係る訴訟に関する事務を処理することをもってその職責とするのであり、しかも、右の訴訟の追行に関して必要な調査の範囲ないし内容は国税訟務官においてこそ適切に判断し得るところであるから、国税訟務官及び国税訟務官室の事務官が、訴訟に関する事務処理の一環として、所得税法二三四条の規定に基づき質問検査権を行使することが許されないと解すべき合理的な理由を見いだすことはできない。

(3) したがって、国税訟務官ら国家賠償請求訴訟を追行する国税訟務官室の職員は、所得税法二三四条の規定に基づく質問検査権を行使する主体となることができない旨の控訴人の主張は失当であり、この点に関する本件調査の違法を理由とする控訴人の請求は、その余の点について判断するまでもなく、理由がない。

3  主たる争点2について

(1) 控訴人は、税務調査により収集した資料を民事裁判の証拠として開示、公開することは、国家公務員法一〇〇条一項、所得税法二四三条が規定する守秘義務に反する旨主張する。

(2) 確かに、国家公務員法一〇〇条一項は、一般的に公務員の守秘義務について規定し、同法一〇九条一二号は、守秘義務に違反して秘密を漏らした者は一年以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する旨の罰則を規定しており、さらに、所得税法二四三条は、税務職員について、「所得税に関する調査に関する事務に従事している者……が、その事務に関して知ることができた秘密を洩らし……たときは、これを二年以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。」と規定し、国家公務員法上の一般規定より重い罰則規定を設けているところである。

ところで、所得税法の規定が右のように所得税に関する調査に携わる職員に重い守秘義務を課した趣旨は、税務職員が右の調査に係る事務に関して知り得た納税者や取引先等の第三者の秘密をそれ自体として保護することを目的とするというにとどまらず、そのような秘密を保護することによって、右の税務調査に対する納税者や第三者の信頼と協力を確保し、課税法律関係の基礎となる事実及び資料の開示、提供を促し、もって、円滑に所得税の適正かつ公平な賦課徴収を可能ならしめ、申告納税制度の下における税務行政の適正な執行を確保しようとしたものと解される。

そして、右のような所得税法二四三条の規定の趣旨に照らせば、所得税に関する調査に携わった税務職員が当該調査によって知り得た納税者ないし第三者の秘密に属する事項であっても、むしろこれを開示することが、所得税を適正かつ公平に賦課徴収し、税務行政の適正な執行を確保するという法の目的を達成するために必要であり、かつ、右納税者ないし第三者の秘密保持の利益との衡量において社会通念上相当であると認められる場合においては、その限度において、右の守秘義務は解除されるものと解するのが相当である。

(3) そこで、これを本件についてみると、証拠(〈証拠略〉)並びに弁論の全趣旨によれば、

〈1〉 保土ヶ谷税務署長は、控訴人の平成二年分の所得税の確定申告につき減額更正処分をするとともに、平成三年分の所得税につき決定処分(以下、これらの課税処分を「本件各課税処分」という。)を行ったこと、

〈2〉 別件国家賠償請求訴訟は、控訴人が、本件各課税処分の違法等を理由として、被告国に対し、本件各課税処分等により実質的に被ったとする損害一〇九五万円とこれに対する遅延損害金の支払いを求める訴訟であること、

〈3〉 本件各課税処分の違法性に関する主な争点は、控訴人が譲渡した土地取引に係る譲渡所得の帰属年分が平成二年か、あるいは平成三年かという点にあったこと、

〈4〉 そこで、別件国家賠償請求訴訟の被告国の指定代理人であった木村武義訟務官及び国税訟務官室の職員であった石倉正光事務官らは、控訴人の同訴訟における主張に照らして、本件各課税処分の見直し調査を行うこととし、その一環として、控訴人が土地とともに一括して売却した新築建物の契約から引渡しまでの具体的な事実関係を確認することとしたこと、

〈5〉 木村訟務官及び石倉事務官の両名は、平成五年九月二七日、控訴人が新築建物の建築工事を請け負わせた大栄住宅横浜支店に赴き、所得税法二三四条に基づく質問検査権を行使して、事実経過についての説明を受けるとともに、関係書類の提示を受け、そのうち、「建築申込書」、「工事請負契約書」、「契約図・仕上表」、「確認通知書」、「建物引渡書」について、その写しの交付を受けたこと(以下、右のかぎ括弧を付した各書類を「本件各書類」という。)、

〈6〉 石倉事務官は、同年一〇月一四日、大栄住宅横浜支店に赴き、営業担当者で新築建物の受注を担当した永原幸一から、建物建築工事請負契約の締結から完成引渡しまでの事情を聴き取り、「聴取書」を作成したこと、

〈7〉 別件国家賠償請求訴訟の被告国指定代理人は、同訴訟における同月一九日の口頭弁論期日において、〈5〉の本件各書類の写し及び〈6〉の「聴取書」を書証として提出し、かつ、これらの調査、資料等に基づき、本件各課税処分の適法性に関する主張をまとめ、同日付けの準備書面として提出したこと、

〈8〉 別件国家賠償請求訴訟において書証として提出された右の各書類に記載された事項中には、納税者である控訴人及び第三者である大栄住宅らの秘密に属する事項が含まれていること、

〈9〉 別件国家賠償請求訴訟において書証として提出された右の各書類は、本件各課税処分が適法であること、すなわち、控訴人が譲渡した土地取引に係る譲渡所得の帰属年分は平成三年であることを立証する上で、いずれも必要なものであったこと、

〈10〉 右の調査の際の大栄住宅横浜支店における事実経過の説明、関係書類の提示、写しの交付、事情聴取は、いずれも任意に行われたものであり、大栄住宅は、本件各書類の写しが別件国家賠償請求訴訟において書証として提出される可能性があることを了知していたこと、

以上の事実を認めることができる。

(4) 右の認定事実によれば、別件国家賠償請求訴訟において書証として提出された各書類に記載された事項中には、所得税に関する調査に携わった税務職員である木村訟務官らが当該調査によって知り得た、納税者である控訴人及び第三者である大栄住宅らの秘密に属する事項が含まれているのであり、かつ、右の各書類を別件国家賠償請求訴訟において書証として提出することは、右の秘密に属する事項を開示することとなるが、納税者である控訴人が原告となって提起した本件各課税処分の違法等を理由とする別件国家賠償請求訴訟において、本件各課税処分が適法であること、すなわち、控訴人が譲渡した土地取引に係る譲渡所得の帰属年分は平成三年であることを立証する上で、右の各書類を書証として提出することが必要であったというのであり、もともと、右の各書類は、別件国家賠償請求訴訟を追行するための調査において収集したものであって、しかも、右の調査に任意に協力した第三者である大栄住宅は、本件各書類の写しが別件国家賠償請求訴訟において書証として提出される可能性があることを了知していたというのである。

そうであるとすれば、別件国家賠償請求訴訟において、本件各課税処分の適法性を立証するために必要な書証を提出するという方法によって、右の控訴人の秘密に属する事項を開示することは、控訴人に係る所得税を適正かつ公平に賦課徴収し、もって税務行政の適正な執行を確保するという法の目的を達成するために必要であり、かつ、右納税者ないし第三者の秘密保持の利益との衡量において社会通念上相当であると認められるから、木村訟務官らは、その限度において、所得税二四三条の規定による守秘義務を解除されているものというべきである(なお、別件国家賠償請求訴訟は、本件各課税処分の取消訴訟ではないが、本件各課税処分の違法を理由として国に対し損害賠償を求める訴訟であるから、右訴訟において、証拠資料の提出に関する制約のために、本件各課税処分の適法性についての的確な立証ができず、そのために国が被控訴人に対し損害賠償義務を負うこととなれば、実質的に、控訴人に係る所得税を適正かつ公平に賦課徴収し、もって税務行政の適正な執行を確保するという法の目的を達成することができない結果となることは明らかである。)。

また、所得税二四三条の規定による守秘義務を解除されている場合においては、その限度において、国家公務員法一〇〇条一項の規定による守秘義務も解除されているものであることはいうまでもない。

(5) したがって、国家公務員法一〇〇条一項、所得税法二四三条が規定する守秘義務違反に関する控訴人の主張は失当であり、この違法を理由とする控訴人の請求は、その余の点について判断するまでもなく、理由がない。

二  その他の違法事由の主張について

控訴人は、本件訴訟において、被控訴人に対し損害賠償を求める理由として、他にも、〈1〉本件調査及び本件各書類の収集が強制的に行われたこと、〈2〉木村訟務官及び石倉事務官は、別件国家賠償請求訴訟において被告国の指定代理人として法務大臣から適正な指定を受けていないのに、被告国の指定代理人として本件調査を行ったこと、〈3〉別件国家賠償請求訴訟において、被告国は、違法な手段によって取得した建物登記簿謄本を証拠として提出したこと、を主張するもののようである。

しかし、〈1〉の点については、前示一3(3)〈10〉のように、本件調査の際の大栄住宅横浜支店における本件各書類の収集等は任意に行われたものと認められるのであり、〈2〉の点については、乙一〇号証の「指定書」により、木村訟務官及び石倉事務官が、別件国家賠償請求訴訟において被告国の指定代理人として、法務大臣から適法に指定を受けているものと認められるのであり、〈3〉の点についても、〈証拠略〉により、被告国が右建物登記簿謄本を適正な方法により入手したものであることは明らかであるから、これらの点に関する違法を理由とする控訴人の請求は、その余の点について判断するまでもなく、すべて理由がない。

第四結論

右のとおりであって、控訴人の本訴請求は、理由がないからこれを棄却すべきものである。

したがって、これと同旨の原判決は相当であり、本件控訴は理由がないからこれを棄却することとし、控訴費用の負担につき民事訴訟法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判官 塩崎勤 橋本和夫 川勝隆之)

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