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東京高等裁判所 昭和35年(ラ)608号 決定

抗告人 ロウズ・インターナシヨナル・コーポレーシヨン

相手方 社団法人国際商事仲裁協会

主文

本件抗告を棄却する。

理由

抗告人は、原決定をとりけす、相手方は件外株式会社岡田組の申立にかかる抗告人にたいする仲裁申立事件の仲裁手続を、東京地方裁判所昭和三五年(ワ)第六四〇号事件の本案判決があるまで停止しなければならないとの裁判をもとめ、仮処分申請理由として原決定の「申請の理由」とある部分のとおり主張し、なお別紙記載のとおり抗告理由を主張した。

案ずるに、記録によると、抗告人は肩書地に本店を有する米国法人で、映画の製作等に従事するものであり、相手方は、日本商工会議所が、国際商事事件について仲裁手続を行う便宜のために設けた社団法人であること、抗告人は昭和三十四年四月、件外株式会社岡田組との間に抗告人が撮影する映画製作のため同会社所有の解体船を使用することに関し、書面による契約をし、その契約において、「この契約から発生する、又は、この契約に関連する紛争もしくは意見の相違、又は、この契約の違反は日本における仲裁に付され、その際において有効な日本商事仲裁協会の規則に従い解決し、その仲裁判断は当事者双方を拘束する」旨特約したが、その仲裁手続の行わるべき日本国内の場所についてはなんらの定めがなされなかつたこと、みぎ契約による映画撮影は、同年七月終了したがみぎ岡田組は、契約上抗告人から支払を受くべき金三千七十二万三百六十六円の請求権があるのに抗告人がその支払を拒否しているとして同年八月三十一日相手方の大阪支部にあて仲裁判断手続開始の申立をしたこと、相手方はみぎ申立事件を受理し、同年十一月二十五日相手方あつせんのもとに仲裁手続を行う場所について抗告人と岡田組と協議したが、抗告人は相手方の東京本部を仲裁の場所とすべきことを主張し、岡田組は相手方の大阪支部を適当とする旨主張し協議は不成立におわつたので相手方はその定める商事仲裁規則第十条によつて同年十二月十六日「仲裁が行われる場所は相手方大阪支部とする。なお事情により証人喚問その他については必要に応じその場所として東京本部を選ぶ」と決定し、そのとおり抗告人に通知したこと、そこで抗告人は、本件仲裁申立事件については東京を仲裁の場所として選ばるべき諸般の合理的事由があるにかかわらずこの点に関する抗告人の意見を無視して相手方が一方的に岡田組の主張する大阪をその場所と決定したのは著しく正義と衡平に反し、紛争処理の手段として判決に代る仲裁手続を認めた民事訴訟法の趣旨にそむくものであつてみぎ決定は無効であるか、そうでないとしてもとりけさるべきものであるとし、相手方にたいしてみぎ無効の確認を、予備的にとりけしをもとめる訴を提起したこと、そして本件仮処分の申請はみぎ訴により主張する権利を本案の請求権とし、判決の確定あるまでに仲裁手続が進められるにおいては抗告人は著しい損害をこうむるおそれがあるというので仲裁手続の停止をもとめるものであることがそれぞれ認められる。

以上の次第で、本件仮処分の申請において抗告人は、岡田組との間における契約上の紛争に関する仲裁手続の停止を得んとするものであるところ、相手方の定款、およびその定める仲裁規則によると相手方は法律上のいわゆる仲裁人そのものではなく、紛争の当事者のため仲裁人の選任をあつせんし、民事訴訟法の規定にしたがつて仲裁を実行するため必要な諸規則を定め、当事者がこれに則つて仲裁を行うことを便宜とした場合に備え諸種の設備を供するなどいわば仲裁手続の管理をするにすぎない者であることがあきらかである。

したがつて抗告人の本件仮処分の申請は、けつきよく相手方が仲裁手続の管理行為をなすことを停止することによりこれと不可分の関係にある本件仲裁手続の停止を得んとするものと解せられるのであるが、民事訴訟法第七九七条によると仲裁人は当事者が仲裁手続を許すべからざることを主張するときといえども仲裁手続を続行しかつ仲裁判断をなし得る権限を有することがあきらかであるから、本件仲裁手続の場所の決定が違法で抗告人がその主張のような本案請求権を有するものと仮定しても抗告人には仲裁手続そのものを停止するような仮処分を請求する権利はないものといわざるを得ない。みぎのとおり本件の仲裁手続そのものの停止の仮処分が許されない以上、その附随事務にすぎない相手方の仲裁手続管理に関する行為を停止し、それと不可分の関係にある仲裁手続停止の目的を達しようとする本件仮処分の申立もまた認容できないところというべきである。

しかのみならず本件仮処分の必要性の有無について案ずるに、抗告人は本件仲裁の手続が大阪で行われるときは大阪およびその周辺に居住する者を仲裁人として委嘱するほかなく、その結果本件事案処理の適任者を得がたく抗告人が償うべからざる損害をこうむると主張する。しかし、相手方の定める商事仲裁規則第十一条以下によると、当事者が仲裁人を任命せず、かつ任命のいかなる他の方法をも定めなかつた場合にかぎり、相手方は所定の手続を経てみずからそのあらかじめ備える仲裁人名簿の中から仲裁人を任命し得る旨規定されておることが認められるが、この規定にしたがつて相手方の大阪支部が本件につき仲裁人を選任するに至つた場合、かならず大阪あるいはその周辺に居住する者を仲裁人として選ばなければならぬことを認めるべき疎明資料はない。また仲裁人名簿中の大阪およびその周辺に居住する者に抗告人主張のような本件事件の仲裁人としての適格を有する人がいないという証拠もない。抗告人のみぎ主張はとうていこれを容れることができない。

また抗告人は本件の仲裁が大阪で行われる場合は抗告人の東京営業所における関係者らおよびその代理人らが大阪に赴かねばならずその費用はすべて抗告人の負担となり莫大な損害を生じると主張するけれども、これを認めるに足る疎明がないのみならず、本件仲裁の場所は一応相手方の大阪支部と定めるが、事情によつて証人喚問その他につき必要に応じその場所として東京本部を選ぶ旨決定せられているのであるから、本件仲裁手続のすべての期日に抗告人の関係者らが大阪に赴くことにはならないことあきらかで、抗告人のみぎ主張も採用のかぎりでなぃ。すなわち本件仮処分申請について民事訴訟法第七六〇条所定の必要性は疎明なく、また保証をもつてこれに代えることは本件の性質上適当でないと認める。

以上いずれの点からも本件仮処分はこれを認容しがたいもので、その理由はみぎ判示と異るけれども仮処分の申請を却下した原決定は結局相当であるから本件抗告は理由なく棄却をまぬがれない。

よつて主文のとおり決定する。

(裁判官 牧野威夫 谷口茂栄 満田文彦)

抗告理由 その一

原決定は、その理由即ち、「第三、当裁判所の判断」(決定第五枚目表末行以下)において、先ず、本件当事者が、仲裁の場所に関し、被抗告人がこれを決定する権限を有し、且つ、その決定を最終のものとして仲裁契約の当事者たる抗告人及び岡田組はこれに服さねばならないと解するのが相当であると判示する(同六枚目裏三行目まで)。抗告人も原決定の理由中、ここまでは、その限度においては不服はない。然しながら原決定は右判示に引続き(同上四行目以下)「しかるに、債権者は、(中略)と主張するのであるが、前示のように債権者と岡田組との本件仲裁条項によれば、当事者の意思は債務者の決定に従うことにしたものと解さざるを得ないし、」と判示し、結局、被抗告人の行う仲裁の場所に関する決定は、その決定に仮りに抗告人が主張するような事由又はその他の事由によりこれを法律上無効とし、若しくはこれを取消すべき瑕疵があろうとなかろうと、とにかく、被抗告人の行なう決定なるが故に、しかも、被抗告人の規則第一〇条において、被抗告人の行う決定を最終とする旨の文言があるというだけの理由により、その決定は有効且つ最終のものと認めるというに帰し、明らかに論理上の飛躍があるか、然らずば前後矛盾する論理を用いて抗告人の正当なる主張を排斥しており、この点において原決定には絶対に承服できない。裁判所は、先ず、抗告人の主張する理由によれば、被抗告人の行う場所に関する決定が、法律上無効と認めるべきか否か、及び、仮に法律上無効とまでは言えないとしても、左様な理由があれば、当該決定を取消すのが相当であるか否かを判断しなければならない義務がある。然るに、原審は、この点に関する判断を遺脱し、被抗告人の決定は、法律上無効又は取消すべき瑕疵があつても、規則上最終のものとされる以上有効であると判示しているものであり、不当であること論を待たない。よつて、この点に関し、御裁判所に対し、抗告人が原審に提出したすべての書類及び疏明資料の再検討を求め、然る上、抗告人の申請を許容する裁判を仰ぐものである。

抗告理由 その二

本件において、被抗告人協会は、とにもかくにも、規則第一〇条による場所の決定を行つた、というのであつて、抗告人は、その被抗告人のした場所の決定が、抗告人主張の理由により、違法無効なものであり、又は、少くとも取消されるべき不相当なものであると争い、且つ、その故に、右の意味における被抗告人のなす爾後の管理行為の継続を本案裁判まで停止せよとの仮処分決定を求めているものである。この場合、人によつては、既に被抗告人が仲裁の場所を決定しているのであるから、よしその決定が抗告人主張のように無効又は取消されるべきものであつたとしても、仲裁手続の進展の順序から考えてみれば、最早、被抗告人が、仲裁の管理者としてなすべき、また、なし得る行為は何も残つていないのではないか、という疑問を懐くかもしれない。その人はいうであろう。場所の決定の次に行われるのは、仲裁人の選定であり、一旦仲裁人が選定されれば、爾後の手続はこれすなわちすべて仲裁人その者が行う仲裁の審問及び裁定であつて、仲裁の管理者としての被抗告人のなすべき、また、なし得る行為は、何も残つていないではないか。また、右の仲裁人選定行為は、これこそ当事者本人が自ら行うべき事項であつて、被抗告人が行うべき管理行為ではない。従つて、場所の決定後においては、最早、本件において債務者とされている協会、すなわち被抗告人において、なせばなし得る仲裁手続行為というものは存在しなくなるのではないか。若し然りとすれば、被抗告人に対し、爾後の仲裁手続の停止を求めるというのは、それ自体無意味なことではないか、というであろう。

本件仮処分によつて停止を求める「仲裁手続」の意義

仲裁人の選任の主体が当事者であつて仲裁管理者たる被抗告人協会でないことはいうまでもない。また、狭義の仲裁と、仲裁の管理とが、観念的には、各々独立別個の行為として理解されること、前者は仲裁人の行為であり、後者は管理者たる被抗告人の行為であることも既に前述した。しかし、仲裁人の選任も、それが当事者により行われる場合に、その当事者による仲裁人の選任行為を可能ならしめ、これを準備、連絡、促進し、その経過及び結果を記録に明らかにする被抗告人の管理行為なしに、被抗告人を離れて行われるものでないこともまた言うまでもない。狭義の仲裁、すなわち、仲裁人による紛争の審問にしても裁定にしても、各その行う事項の性質及び内容に応じる管理者の管理行為なくして存在し得ないことは、当然である。仲裁人の選任行為のみについてその選任を行う者は当事者であり、狭義の仲裁を行う者は仲裁人であるけれども、その当事者なり仲裁人は、仲裁の管理者として被抗告人が管理運営する仲裁裁判所という機関における当事者ないし仲裁人としてのそれぞれの役目を演じるものに外ならず、若し管理者たる被抗告人が爾後における管理行為を停止すれば、これを離れて当事者なり仲裁人なりが何をしようとも、それは、仲裁手続における行為としては全然意味がないものとなることは、これ以上冗言を要しないと思う。抗告人が本件仮処分申請の趣旨において申立てているのは、右の意味における被抗告人の爾後の管理行為の停止を命じる処分なのである。蓋し、仮に本案において、抗告人の主張を認め、その請求を容れ、本件被抗告人のした場所の決定を無効とし、又は、これを取消す旨の判決を得るに至つたとしても、その間における被抗告人の管理行為の続行を停止しておかないならば、被抗告人は、当事者に対し仲裁人の選任を求め、応じない場合には被抗告人自ら仲裁人を定めて仲裁を進めしめ、裁定を下さしめることが規則上可能であつて、抗告人としては、定めるべからざる場所を仲裁の場所と定められた仲裁による裁定を受けることにより、よしその裁定自体は公正なものであつて裁定自体によつて不当な不利益を受けるような内容の裁定ではないと仮定しても、なお、不当なる仲裁場所の決定によつて償うべからざる損失不利益を蒙ることとなるので、その防止のため、爾後の管理行為としての仲裁手続の進行の停止を求めるものである。

抗告理由 その三

一、抗告人が蒙るおそれのある損害について、

もし、相手方がした、仲裁場所に関する本件係争の決定が抗告人主張の理由により、無効、又は、取消さるべきものなるに拘らず、本件仲裁手続を、そのまま、進行せしめるにおいては、抗告人は、これにより、償うべからざる損害を蒙る旨を主張しているところであるが、その抗告人が蒙るべき、償うべからざる損害の内容を例示するため次の通り述べる。

(イ) 本件仲裁手続は、映画の製作、販売を業とする、米国会社たる抗告人が、映画撮影のため、訴外岡田組との間に、特殊のシーンの撮影のため、その所有の解体予定船フランス丸を使用することを契約した、いわゆる、映画撮影契約により、同会社が、抗告人に対し有すると称する金銭債権に関する仲裁を求めるものであり、その仲裁人となつて、その請求の当否を判断するには、必然的に、最低条件として、(1) 、作成せられた基本契約が、英文であるのみならず、抗告人側関係者の主たる者がいずれも米国人であるから、英語及び英文を正確に理解し、関係者証人等の話す英語をも誤りなく理解し得る人なることを要し、次に、(2) 、映画撮影の技術面に関し、少くとも、相当程度の知識を既に有するか、又はこれを誤りなく理解し得るだけの学識、又は経験を有するものでなければならない。しかも、(3) 、事件内容が、仲裁申立書自体によるも、ひとり、金額において、相当多額の請求なるのみならず、内容が甚だ複雑なため、仲裁手続を進め、仲裁裁定をなすに至るまでには、相当長期の時間を要すべく、従つて、仲裁人は、この相当長期にわたる時間中、各審問期日に出席するはもちろん、請求内容の検討にも、事実、及び証拠の取調べにも、又裁定作成のためにも、相当多くの時間をこれに割き得る人でなければならない。(4) 、更に、望蜀の批判を受けるかもしれないが、能うべくんば、船舶の航海、及び運航方面にも、相当の知識、又は学識を有するものであることが望ましい。

かような見地から、右仲裁手続における仲裁人たる資格の実質を備え有する人物を物色することは、それ自体、きわめて困難な課題である。東京において、仲裁手続を行う場合においては、この該当者を物色することはきわめて容易であるとはいえないまでも、さまで困難な事柄ではない。ところが、東京以外の地域において、該当者を得ることは、大阪においてすら、既に、東京における場合に比し格段の違いがあり、適当なる仲裁人を得ることは至難事である。もつとも、東京において、もし、適任者が得られるならば、東京以外の地、例えば、大阪において仲裁手続が行なわれるとしても、その場所に出張を求めれば、人材難の問題は解消するもののようであるが、現実問題としてこれを考えれば、かような適任者は、その自らの職務において、最も多忙な人であるのが常であり、仲裁手続の間、終始、東京以外の地、例えば、大阪に出張して、仲裁人の職責を果たすことを求めることは、いうべくして行ない難い点であり、この点からして、人選について甚しい制約を免れない。その結果、抗告人は、もし、本件仲裁手続が、東京以外の場所例えば大阪において行なわれるとする場合においては、右のような甚しい困難を克服して、例えば、東京における適任者を物色し得て、これに仲裁人を委嘱するか、然らざれば、東京以外の地例えば大阪、及びその周辺において、次善策としての適任者を物色し、これに仲裁人を委嘱するほかなく、この点において、事実上、甚しい不利益を強制せられるに至るべく、現実問題として右の不利益は影響するところ甚大であり、よつて、抗告人が、償うべからざる損害を蒙るおそれは、きわめて大である。

二、更に、もし、仲裁手続が、東京以外の地、例えば、相手方の決定によつて指定せられている大阪において行なわれるとなれば、抗告人代理人、及び抗告人の関係会社たるメトロ・ゴールドウイン・メイヤース東京営業所における関係者等が仲裁手続に出廷するには、その都度、東京から大阪に出向かなければならなくなることもちろんである。かくて、これら代理人及び関係者の東京からの往復旅費、及び大阪における宿泊滞在費の支出を余儀なくされるに至るのであるが、仲裁手続においては、これらの費用の負担については、当然に、これを、民事訴訟における敗訴の当事者に比すべき立場におかれる者をして負担せしめる旨の規則はない。むしろ、相手方の規則第九章において、相手方に納付すべき仲裁申立費用に関し規定するところを一例として考察してみても明らかなように、仲裁手続においては、当事者双方、即ち、仲裁申立人のみならず、その相手方(即ち、本件においては抗告人)も、規則所定の請求金額に応じた申立費用を管理料金として相手方協会に納付すべきものとされているのであり、仲裁請求人とその相手方との間において、請求の理由の有無により、仲裁手続費用の終局的負担者を定める何ら特段の規定は存在しない。その結果、仲裁手続の当事者が、仲裁手続に関して支出する費用は、各自の負担という結果になる公算がきわめて大である。もし、仲裁手続が、東京において行なわれるならば、抗告人は、右に述べた諸費用のうち、少くとも、東京大阪間の旅費、並びに大阪における滞在に必要な費用は、その支出を要しないわけである。(もちろん、もし、請求人が仲裁請求を相手方協会の東京本部に提出し、仲裁手続が抗告人主張のよりに、東京において開かれるにおいては、仲裁請求人たる岡田組が、右と同様の費用を支出せざるを得ざること当然であるが、本件仲裁を行なうべき場所が東京であるとするならば、その仲裁を、自ら、請求する請求人の所在がたまたま、東京以外の地例えば大阪であるとする場合に、その自己の所在地、又は現在地から仲裁手続の行なわれる場所たる東京までの往復費用及び東京における滞在費は、当然、権利の保護を求める者として、その権利の保護を求めるについて必要な費用を負担すべきは当然である。従つて、岡田組について同様の経費の支出が考えられるからといつても、その当否と、仲裁請求を受ける相手方たる抗告人が大阪において開かれる仲裁手続に関し、支出せざるを得ない経費とを同一に論じることはできない。)

三、その他、有形無形の利益不利益を列挙するならば、抗告人が、本件仲裁場所に関する相手方の決定により蒙るべき損害は、決して、右一、及び二に述べたところに尽きるものではないが、少くとも、右一、及び二に述べた不利益は、償うべからざる不利益として、きわめて顕著なものである。

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