大判例

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東京高等裁判所 昭和36年(ネ)1936号 判決

控訴人(原告) 雨宮金蔵

被控訴人(被告) 国 外五名

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実

控訴代理人は「原判決を取り消す。原判決添付目録記載の土地が控訴人の所有であることを確認する。被控訴人国は控訴人に対し同第一ないし第十二号の土地につき昭和二十七年二月十八日東京法務局江戸川出張所受付第一、一二一号、同第十三ないし第十六号の土地につき昭和二十九年六月十七日同所受付第六、六二七号、同第十七号の土地につき昭和二十九年六月二十四日同所受付第六、六八六号による各所有権取得登記の抹消登記手続をせよ。控訴人に対し、被控訴人田中は同第二号の土地につき昭和二十九年一月三十日同所受付第七二六号、被控訴人須原は同第三、第四号の土地につき同日同所同号、被控訴人石井は同第五、第六の土地につき同日同所同号、被控訴人長島英一は同第七、第八、第九号の土地につき同日同所同号、被控訴人長島豊は同第十、第十一、第十二号の土地につき同日同所同号、同第十三ないし第十六号の土地につき昭和二十九年七月十二日同所受付第七、五九〇号による各所有権取得登記の抹消登記手続をせよ。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人らの負担とする。」との判決を求め、被控訴人ら代理人は控訴棄却の判決を求めた。

当事者双方の事実上の主張及び証拠の提出、認否、援用は控訴代理人において当審証人雨宮久子の証言を援用した外、原判決事実摘示のとおりであるからこれを引用する。

理由

本件土地につき買収計画が樹立され、その公告を経て買収令書が控訴人に交付されたことは原判決の判示するとおりであつて、書面上控訴人の住所が誤記されているに止まり、この誤記によつて被買収者が特定しないということはない。また、当審証人雨宮久子の供述によるも、原審認定に供した証拠に照し住所に関する控訴人の主張を認め難く、また原審認定のとおり控訴人が千葉県千葉郡津田沼町谷津の住宅を使用していたのであるから、同所が控訴人の住所であるとしてなした本件買収処分に重大かつ明白な瑕疵があるということはできない。

その他、当裁判所の判断は、原判決の理由(原判決十一枚裏四行目の、原告の存在、とあるのを、原本の存在、と、(中略)訂正する。)と同一であるからこれを引用する。

よつて、原判決は相当であるから、民事訴訟法第三百八十四条第九十五条第八十九条により主文のとおり判決する。

(裁判官 二宮節二郎 千種達夫 渡辺一雄)

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