大判例

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東京高等裁判所 昭和41年(う)161号 判決

主文

原判決を破棄する。

被告人を懲役六年に処する。

原審における未決勾留日数中四〇日を右本刑に算入する。

押収にかかる時計一個(原審昭和四〇年押第一五九号の2)を被害者佐川文明に還付する。

理由

職権をもつて原判決を調査するに、原判決がその主文第三項で押収金品の被害者還付を言い渡しているうち現金四万七、〇〇〇円の被害者還付の部分は、記録上、もし該現金がすべて本件犯行による賍物であるとしても、別にたとえば封金のようなものであつて、その被害者が何ぴとであるか判然とは認められないから、これを刑事訴訟法第三四七条第一項により「被害者に還付すべき理由が明らかなもの」として、一部特定の被害者五名に対し、しかも漫然不精確に按分して還付すべきものではないといわなければならない。しからば、原判決は右押収賍物の還付に関する規定の適用を誤り、それが判決に影響を及ぼすものであること明らかであるから、この点において原判決は破棄を免れない。<後略>(関谷六郎 内田武文 小林宣雄)

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