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浦和地方裁判所 昭和44年(行ウ)8号 判決

埼玉県浦和市東高砂町一〇番二九号

原告

浦和土地開発株式会社

右代表者代表取締役

政岡彌三郎

右訴訟代理人弁護士

宍倉秀男

西村真人

埼玉県浦和市常盤四丁目一一番一九号

被告

浦和税務署長

清水靏吉

右被告指定代理人

大道友彦

高林進

籠崎仁三

信田庚

森茂

田村広次

大塚俊男

右当事者間の昭和四四年(行ウ)第八号課税処分取消(所得金額更正決定取消)請求事件につき、当裁判所は次のとおり判決する。

主文

原告の請求を棄却する。

訴訟費用は、原告の負担とする。

事実

一、当事者双方の申立並びに主張は、別紙要約調書のとおりである。(なお、同調書の基となつた訴状請求の趣旨第一項中「被告が昭和四二年六月一三日付でなした」とあるうち、「昭和四二年」は、「昭和四三年」の誤記であると認める。)

二、証拠関係

(一)  原告

1  甲第一ないし第四号証を提出し、証人小松原賢誉の証言及び原告代表者尋問の結果を援用。

2  乙第七、八号証の成立は否認(但し原告代表者名下の印影が同代表者の印章に基くものであることは認める。)、第六号証、第九号証、第二一号証、第二二号証の一、二、第二三号証の一ないし一〇、第二四号証の一ないし三、第二五号証の一ないし六の成立は不知、その余の乙号各証の成立はいずれも認める。

(二)  被告

1  乙第一ないし第九号証、第一〇号証の一ないし三、第一一ないし第二〇号証の各一、二、第二一号証、第二二号証の一、二、第二三号証の一ないし一〇、第二四号証の一ないし三、第二五号証の一ないし六を提出、証人君波敬二、同岡村昭夫、同大塚弘、同小松原賢誉、同小松原勲の各証言を援用。

2  甲号各証の成立は、いずれも不知。

理由

一、請求原因(一)の事実並びに(二)の事実のうち、裁決の通知が原告に到達した日時を除いたその余の事実は当事者間に争いがなく弁論の全趣旨によれば、裁決の通知は昭和四三年一一月一五日原告に到達したことを認めることができる。

二、そこで、原告の本件年度の総所得金額算出の根拠について判断する。

(一)  次の事実は、当事者間に争いがない。

1  原告の申告所得金額 八六一、七五六円

2  雑収入計上もれ 九六八、三六〇円

原告が小松原学園に対する後記土地の売却にあたり、その取得に際し支出し損金として計上していた費用のうち、不動産取得税および土地買入れ代金支払遅延利息については、別表(五)記載のとおり合計九六八、三六〇円を別途小松原学園から支払を受けていたにもかかわらず、本件年度の法人税確定申告に際し益金に計上しなかつた。

(二)  ところで、被告は、原告の申告には右雑収入計上もれのほか益金に加算すべき土地売却代金計上もれ三〇、六〇二、〇〇〇円、受取利息計上もれ一、七三九、七六八円が存すると主張するので、以下これらの点につき検討する。

1  土地売却代金計上もれについて

(1) 原告が昭和三八年一〇月頃守屋由平ほか一〇名から川口市大字芝字上谷沼七、一七五番地田一、六一三、二二平方米(四八八坪)ほか二一筆の農地(以下「本件土地」という。)を総額七二、五八二、〇〇〇円で買受け、昭和四〇年三月二六日農地法五条の転用について同法所定の許可を受けるとともに、同年一二月一三日右各土地について所有権移転登記手続を了したこと、次いで、原告は、右各土地を小松原学園に売却したこと、原告は右土地の売買金額を八〇、六七八、〇〇〇円と計上し、その売却益を三二、四〇〇円として法人税確定申告をなしたことは当事者間に争いがない。

(2) 右争いのない事実に成立に争いのない乙第一ないし第五号証、同第一〇号証の一ないし三、同第一一ないし第二〇号証の各一、二、証人大塚弘の証言により原本の存在が認められ、かつ、弁論の全趣旨により真正に成立したものと認められる乙第六号証、同第九号証、右証人大塚弘の証言により原本の存在が認められ、かつ、原告代表者名下の印影が同代表者の印章によるものであることは当事者間に争いがないので、全部真正に成立したものと推認すべき乙第七、八号証、証人小松原勲の証言により真正に成立したものと認められる乙第二一号証、同第二二号証の一、二、同第二三号証の五、六、証人君波敬二、同小松原勲の各証言及び原告会社代表者の尋問の結果(但し、後記措信しない部分を除く)を総合すれば、原告は、小松原学園から同学園の運動場用地とするための土地購入の斡旋を依頼されたが、同学園に資金がなかつたため、一旦原告において本件土地(総坪数五、五六四坪)を代金七二、五八二、〇〇〇円で買入れたのち、昭和四一年二月頃これを小松原学園に坪当り二万円の価額で売却したこと、しかして、原告は、小松原学園から本件土地のうち五筆(坪数合計一、八一三坪)の土地代金については、小松原学園が昭和三九年一二月二五日本件土地を購入する購入資金として原告に交付した四〇〇万円を右代金の一部に振替えるなど、別表(一)記載のとおり合計三六、二六〇、〇〇〇円の、残り一七筆(坪数合計三、七五一坪)の土地代金については、昭和四一年四月三〇日約束手形で、別表(二)摘要欄記載のとおりの土地代金延納による利息計六四四、六〇〇円を含め同表記載のとおり合計七五、六六四、六〇〇円(従つて、土地代金としては七五、〇二〇、〇〇〇円)の支払を受けたことを認めることができる。右認定に反する原告会社代表者尋問の結果により真世に成立したものと認められる甲第一、二号証の各記載及び証人小松原賢誉の証言並びに原告会社代表者尋問の結果の一部は前掲各証拠に照らしたやすく措信しがたい。

(3) 従つて、原告は、法人税確定申告にあたり、本件土地の売却代金として一一一、二八〇、〇〇〇円を計上すべきであつたのに、これを八〇、六七八、〇〇〇円と計上したにすぎないから、右差額三〇、六〇二、〇〇〇円を益金に加算すべきである。

2  受取利息計上もれについて

(1) 原告は、昭和四一年一二月二〇日小松原学園に対し金二、〇〇〇、〇〇〇円を貸付けるに際し、同日から昭和四二年一月二〇日までの間の利息八〇、〇〇〇円を天引し、その差額一、九二〇、〇〇〇円を交付したが、右天引利息のうち、本件年度に属する三〇、九六八円を法人税確定申告にあたり、益金に計上しなかつたこと、原告は、小松原学園から、別表(三)のうち番号3を除き、同表金額欄記載のとおりの金額の支払方法欄記載のとおりの現金、小切手等を支払年月日欄記載の日に受領したこと(合計一、一二〇、〇〇〇円となる)、しかして、原告の法人税確定申告には、益金として同表差額欄記載(但し、番号3を除く)のとおりの計上もれの存したことは当事者間に争いがない。そして原告が、昭和四一年四月三〇日、小松原学園から本件土地代金のうち一七筆の代金支払の延納による利息として、約束手形により別表(二)記載のとおり合計六四四、六〇〇円(別表(三)の番号3にあたる)の支払を受けたことは前認定のとおりであり、別表(二)のうち番号12ないし14の延納利息は次年度に属するものであること明らかであるから、これを差引くと本件年度分は五八八、八〇〇円となる。

(2) ところで被告は、原告が小松原学園から受領した別表(三)記載の各金額(但し番号3を除く)の現金、小切手等は、本件土地代金の延納による利息であると主張し、原告は、小松原学園に貸付けた貸付金の利息であると主張するので、なおこの点につき検討を加えるに、証人小松原勲の証言により真正に成立したものと認められる乙第二三号証の六、同第二四号証の一ないし三によれば、別表(三)のうち番号2、4ないし9、12、15、18、21の各金額の現金、小切手等は、本件土地代金が約束手形で支払われたことによりその支払期日までの、あるいは約束手形の支払期日を延期したことによりその延期分の延納利息としてそれぞれ支払われたものであることが認められ、一方証人小松原勲の証言により真正に成立したものと認められる乙第二五号証の一ないし六に証人小松原勲の証言を総合すれば、原告の主張する各貸付金に該当する小松原学園の借入金は、いずれも存しないことが認められるので、この事実と弁論の全趣旨を総合すれば別表(三)記載の各金額(但し番号3を除く)の現金、小切手等は、被告主張のとおりいずれも本件土地代金の延納による利息として小松原学園から原告に支払われたものであることを認めることができる。

(3) してみれば、原告の法人税確定申告には、貸付金利息三〇、九六八円及び本件土地代金の延納による利息一、七〇八、八〇〇円(1,120,000円+588,800円)の計一、七三九、七六八円の計上もれが存したこと明らかであるから、これを益金に加算すべきである。

(三)  以上の次第で原告の本件年度の総所得金額は、原告の申告所得金額に以上認定の益金計上もれを加算した三四、一七一、八八四円となること明らかであるから、被告の昭和四三年六月一三日になした更正処分(但し昭和四四年四月七日の裁決によつて一部取消のなされたもの)は正当であつて、原告の本訴請求は理由がない。

三、よつて、原告の本訴請求は失当としてこれを棄却すべく、訴訟費用の負担につき民事訴訟法八九条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 須賀健次郎 裁判官 勝俣利夫 裁判官 園田秀樹)

要約調書

第一、当事者双方の申立

一、原告

(一) 被告が昭和四二年六月一三日付でなした原告の昭和四一年一月一日より同四一年一二月三一日に至る事業年度分確定法人税の所得金額を更正した処分(但し、昭和四四年四月七日関東信越国税局長の裁決によつて一部取消がなされた後のもの)のうち金八六一、七五六円を超える部分はこれを取消す。

(二) 訴訟費用は被告の負担とする。

二、被告

(一) 原告の請求を棄却する。

(二) 訴訟費用は原告の負担とする。

第二、当事者双方の主張

一、原告の請求原因

(一) 原告は不動産売買および金融を業とする株式会社であるが、昭和四二年二月二八日被告に対し昭和四一年一月一日より同四一年一二月三一日に至る事業年度(以下「本件年度」という。)の法人税の確定申告として白色申告書により総所得金額を金六五一、七五六円と申告し、更に同年六月三日右総所得金額を金八六一、七五六円に修正申告したところ、被告は昭和四三年六月一三日右金額を金三四、四九〇、二一六円に更正する旨の処分を行いその頃その旨原告に通知した。

(二) 原告はこれに対し昭和四三年七月一二日被告に異議の申立をしたが、被告は同年一〇月一一日右申立を棄却する旨の決定をした。そこで、原告は更に同年一一月一一日関東信越国税局長に対し審査請求をしたところ、同局長は昭和四四年四月七日原処分の一部を取消し前記総所得金額を金三四、一七一、八八四円とする旨の裁決をなし、同月一四日原告にその旨通知し、右通知は翌一五日原告に到達した。

(三) しかし、原告の本件年度の総所得金額は金八六一、七五六円であるから、被告のなした前記更正処分は右のとおり関東信越国税局長によつて一部取消がなされた後においても原告の所得を過大に認定した違法があるから、右更正処分中金八六一、七五六円を超える部分についてその取消を求める。

二、請求原因に対する被告の答弁

(一) 請求原因第(一)の事実は認める。

(二) 同(二)の事実中裁決の通知が原告に到達した日時は不知、その余は認める。

(三) 同(三)の主張は争う。

三、被告の主張

(一) 本件年度の審査処分における原告の総所得金額は次のとおりである。

1 原告の申告所得金額(但、修正後のもの)八六一、七五六円

2 右に加算したもの

(1) 土地売却代金計上もれ 三〇、六〇二、〇〇〇円

(2) 受取利息計上もれ 一、七三九、七六八円

(3) 雑収入計上もれ 九六八、三六〇円

3 総所得金額(1+2) 三四、一七一、八八四円

(二) しかして、右(1)ないし(3)の金員をそれぞれ益金に加算した根拠は次のとおりである。

1 土地売却代金計上もれについて

(1) 原告は、昭和三八年一〇月頃守屋由平外一〇名から川口市大字芝字上谷沼七、一七五番地田一、六一三・二二平方米(四八八坪)外二一筆の農地を総額七二、五八二、〇〇〇円で買い受け、昭和四〇年三月二六日農地法五条の転用について同法所定の許可を受けるとともに、同年一二月一三日右各土地について所有権移転登記を了した。

(2) ついで、原告は右土地のうち、川口市大字芝字上谷沼七、一七五番地の土地外四筆合計五、九九三、三八平方米(一、八一三坪)を金三六、二六〇、〇〇〇円で昭和四一年二月一五日に、また同所七、一八一番地の土地外一六筆合計一二、三九九・九九平方米(三、七五一坪)を金七五、〇二〇、〇〇〇円で同年四月三〇日にそれぞれ小松原学園に売却した。

(3) しかして、右売買ならびに代金授受の経過は次のとおりである。

イ 小松原学園は、昭和三八年頃原告から資金の融資を受けて運動場用地を買入れることを計画し、土地の買入れに関する一切の手続を原告の代表取締役政岡彌三郎に委任し、買入れ代金の一部として昭和三九年一二月二五日金四、〇〇〇、〇〇〇円を同人の代理人伊藤一誠に手渡したが、政岡彌三通は委任事項を実行せず前記各土地を原告名義で取得したので改めて原告と小松原学園との間に右土地の買入れにつき協議し、三、三平方米(一坪)あたり金二〇、〇〇〇円を支払うことで小松原学園が原告より右土地を買入れることとして、右政岡彌三郎が小松原学園の監事の職にあたるため正規の土地売買契約書は作成せず、前記のとおり二回にわけて売却した。

ロ その結果、小松原学園は原告に対し、前記昭和四一年二月一五日の売買については昭和三九年一二月支払いの金四、〇〇〇、〇〇〇円を含め売買代金を別表(一)記載のとおり支払い、同月一六日前記五、九九三・三八平方米(一、八一三坪)の土地の所有権移転登記を受けた。

ハ また同年四月三〇日の売買については同日原告に対し別表(二)記載のとおり約束手形を振出し売買代金として金七五、〇二〇、〇〇〇円(但、約束手形の額面合計は延納利息六四四、六〇〇円を含め七五、六六四、六〇〇円)を支払い、同年五月四日前記一二、三九九・九九平方米(三、七五一坪)の所有権移転登記を受けた。

(4) ところで、以上によれば前記土地の売却代金は合計一一一、二八〇、〇〇〇円であり、原告は右金員を益金に計上すべきであるにもかかわらず、売買契約年月日を昭和四一年四月三〇日とし、売買金額を八〇、六七八、〇〇〇円と記載した虚偽の売買契約書を作成しこれに基いて益金を八〇、六七八、〇〇〇円と計上し前記土地の売却益を三二、四〇〇円として法人税確定申告書を提出した。

(5) よつて、被告は土地売却代金一一一、二八〇、〇〇〇円と原告計上額八〇、六七八、〇〇〇円との差額三〇、六〇二、〇〇〇円を土地売却代金計上もれと認めた。

2 受取利息計上もれについて

(1)イ 原告は、前記土地売却代金一一一、二八〇、〇〇〇円について次のとおり支払遅延利息を受領した。

(イ) 前記別表(二)記載のとおり、昭和四一年四月三〇日振出の約束手形に含めて合せ支払らわれた延納利息金六四四、六〇〇円。

たゞし、右のうち別表(二)の番号12ないし14の約束手形に含めて支払らわれた延納利息合計金五五、八〇〇円(二八、六〇〇+一八、六〇〇+八、六〇〇)は翌事業年度に属する。

(ロ) 前記(一)、(二)表記載のとおり振出された約束手形の決済が遅れたことによる決済日までの支払遅延利息金四、九九〇、〇〇〇円。

(ハ) 合計金五、六三四、六〇〇円。

たゞし、本件年度に属する分金五、五七八、八〇〇円。

ロ しかるに、原告は右受取利息のうち本件年度に属する一、七〇八、八〇〇円を原告帳簿に記帳せず益金に計上していなかつたので、被告は右金一、七〇八、八〇〇円を受取利息計上もれと認定した。

ハ しかして、右、(イ)、(ロ)の受領状況、および計上もれの状況は(別表「差額」欄に該当する。)別表(三)記載のとおりである。(なお同表中昭和四一年四月三〇日約束手形による支払いの金六四四、六〇〇円のうち金五五、八〇〇円-同表前受利息欄に該当する。-は前記のとおり翌事業年度に属するものである。)

ニ また約束手形の支払状況、書換えによる遅延利息発生の経過の詳細は別表(四)記載のとおりである。

(2) また原告は昭和四一年一二月二〇日小松原学園に対し金二、〇〇〇、〇〇〇円を貸付けるに当り同年一二月二〇日から昭和四二年一月二〇日までの間の利息八〇、〇〇〇円を天引し、その差額一、九二〇、〇〇〇円を交付したが、この受取利息を原告帳簿に記載せず益金に計上していなかつたので、被告は右受取利息のうち翌事業年度に属する四九、〇三二円を控除した差額三〇、九六八円を受取利息計上もれと認定した。

(3) 従つて、原告の受取利息計上もれは以上(1)と(2)の合計金一、七三九、七六八円である。

3 雑収入計上もれ

原告は前記土地の売却にあたり、原告がその取得に際して支出し、損金として計上していた費用のうち不動産取得税および土地買入れ代金支払遅延利息については別表(五)記載のとおり別途小松原学園から支払いを受けていたにもかかわらず原告帳簿に記帳せず益金に計上していなかつたので、被告は当該受領金九六八、三〇〇円を雑収入計上もれと認定した。

四、被告の主張に対する原告の答弁

(一)1 被告の主張(一)の1は認める。

2 同(一)の2の(1)は否認する。同(2)はうち金五八八、八〇〇円については否認するが、その余は認める、同(3)は認める。

(二)1 被告主張(二)の1の(1)は認める。同(2)のうち原告が被告主張の土地を小松原学園に売却したことは認めるが、その余は否認する。

同(3)いずれも否認する。同(4)のうち原告が被告主張の確定申告書を提出したことは認めるが、その余は否認する。同(5)は争う。

原告と小松原学園の被告主張の土地の売買は昭和四一年四月三〇日土地を一括してなされたもので、売買代金は金八〇、六七八、〇〇〇円であつた。

しかして、右売買の経過、売買代金の授受経過は次のとおりである。

すなわち、原告は昭和三八年一〇月頃守屋由平外一〇名から前記各土地を買い受けたが、これは小松原学園より運動場用地の購入方を依頼されていたためであり、とりあえず原告が土地を購入し、その後に小松原学園に売却するという約束であつた。

ところが、右土地は農地であつたため「小松原学園が運動場用地として使用するために買い受ける。」との理由で農地法五条の許可申請をなしその許可を受けた関係から埼玉県農業委員会より速やかに原告より小松原学園に所有権移転登記手続を経由しないときは右の許可を取消す旨注意されたので、やむをえず売買契約前の昭和四一年二月一五日小松原学園に対し右土地の一部について同日付売買を原因とする所有権移転登記手続をなしたものであつて、同日右登記の移転された土地について売買契約がなされたわけではない。その後昭和四一年四月三〇日売買契約を締結し(甲一号証参照)残りの土地について所有権移転登記手続をなしたものである。

なお、代金は次のとおり支払いを受けた。(昭和四一年四月三〇日以前に代金が入金されているのは内金として支払いを受けたものである。)

(1) 昭和四一年三月二八日 五〇〇万円

(2) 同年同月二九日 五〇〇万円

(3) 同年同月三〇日 一〇〇万円

(4) 同年同月三一日 一、〇〇〇万円

(5) 同年四月八日 五〇〇万円

(6) 同年同月一二日 一二〇万円

(7) 同年同月一八日 二五六万円

(8) 同年同月三〇日 一、五〇〇万円

(9) 同年五月一二日 一一〇万円

(10) 同年同月二四日 一四〇万円

(11) 同年同月三一日 二、二二五万八千円

(12) 同年一二月二六日 一、一一六万円

計 八、〇六七万八千円

2(1) 被告主張(二)の2の受取利息計上もれの事実中(1)については、原告が昭和四一年四月三〇日振出の約束手形による延納利息金六四四、六〇〇円を受領したとの事実ならびにその余の被告主張の受取利息を前記土地売却代金の支払遅延利息として受領したとの事実は否認するがその余は認める。

原告が小松原学園より受取利息を受領したのは同学園に対する貸付金の遅延利息として受領したもので、原告は次のとおり右学園に対し貸付金債権を有している。

昭和四一年五月三〇日 一、五〇〇万円

同年六月二五日 一、五〇〇万円

同年七月一五日 五〇〇万円

同年同月二五日 三、〇〇〇万円

同年九月一四日 二〇〇万円

昭和四一年一二月二五日 五、六八九万三、四〇〇円

而して、被告が原告が受領したと主張する受取利息(但、右のとおり金六四四、六〇〇円を除く)は右各貸付金の支払遅延利息として受領したものである。

(2) 同(2)は認める。

3 被告主張(二)の3の事実は認める。

別表(一)

〈省略〉

別表(二)

〈省略〉

別表(三)

〈省略〉

〈省略〉

別表(四)

〈省略〉

〈省略〉

〈省略〉

〈省略〉

〈省略〉

〈省略〉

注一 約束手形金額の欄のかつこ書は、支払期日における書替後の金額である。

注二 番号八番ないし一八番の約束手形は、延納利息六四四、六〇〇円を加算して振出されたものである。

別表(五)

〈省略〉

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