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浦和地方裁判所熊谷支部 昭和51年(ワ)82号 判決

原告

大西枝華乃

ほか二名

被告

坂東忠道

ほか一名

主文

原告らの請求をいずれも棄却する。

訴訟費用は原告らの負担とする。

事実

以下、本判決においては次の略称を用いる。年号は全て昭和である。

事故車 普通貨物自動車(埼一一せ第三六五六号)

新井 新井八郎

亡勝美 亡長谷川勝美

第一請求の趣旨

被告両名は連帯して、原告大西に対し三一五万円、同七五郎及び同よしに対し各一四五七万八三八八円並びにこれらに対する五〇年四月二〇日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。

仮執行宣言

第二当事者の主張

一  原告ら

1  原告らは、次の交通事故により後記のとおりの損害を受けた。

日時 五〇年四月二〇日午後五時五分頃

場所 秩父郡東秩父村大字白石三六〇番地一先路上

加害車 事故車

運転者 被告坂東

被害者 亡勝美(当時三三年)

態様 運転者と被害者は、本件事故地点直前で、運転者の無謀運転を被害者の同行者らがとがめたことが原因で口論になり、被害者が加害車右側面に手をかけたところ、運転者はそのまま発進したため、被害者は加害車が約二五メートル進行したところで振り落とされ路上に転落した。

受傷 そのため被害者は肺臓が破裂し、救急車で病院に向かう途中呼吸麻痺になり死亡した。

2  責任

(一) 被告会社は加害車を所有し、被告坂東を雇用して運転させ、加害車を業務用に使用していたものであるが、右事故は被告坂東が被告会社の業務に従事(仕事の帰途)している間に起きたものであつて、被告会社には後記のとおりの過失(あるいは故意)があるから、自動車損害賠償保障法三条、民法七一五条により

(二) 被告坂東は、(イ)前記のような状態で進行すれば、本件のような事故が発生することは明らかであるから、車を発進させるべきでないのにこれを発進させた過失(あるいは故意)により、(ロ)あるいは、車を発進させるにあたり、加害車の左右をよく注視し安全を確認したうえで発進すべき注意義務があるのにこれを怠つた過失により、(ハ)あるいは、仮に走行中に亡勝美が加害車に手をかけたのであるとしても、被告坂東はこれを知つていたのであるから、加害車を停止させるか減速させるべきであるのに、これを怠つた過失により、(ニ)あるいは、亡勝美が加害車に手をかけた行為を仮に被告坂東が知らなかつたとしても、亡勝美の行為はバツクミラーが破損していたとはいえ、これに映し出されていた筈であり、又、進行当初は運転席から顔を出して後方を確認すべきであり、従つて、亡勝美の行為を知つて加害車を停止させ又は減速させるべきであるのにこれを怠つた過失により、(ホ)あるいは、その場の状況よりすれば、亡勝美が無言であつたとは考えられず、亡勝美は被告坂東の行為にたまりかね、抗議しその場に止めようとして加害車に手をかけたものであることは十分推察できるから、被告坂東は亡勝美の行為に気づくことができた筈であり、従つて、加害車を停止させ又は減速させるべきであるのにこれを怠つた過失により、本件事故を発生させたのであるから、民法七〇九条により

いずれも、本件事故によつて生じた後記損害を賠償する責任がある。

3  損害

(一) 亡勝美の逸失利益と原告七五郎、同よしの相続

イ 亡勝美はその存命当時寄居町で焼鳥屋を経営しており、少なくとも月収二〇万円以上の収入をあげていたが、その収入額を立証することが十分でない。そこで賃金センサスを基礎にして亡勝美の逸失利益を算出せざるをえない。

ロ 亡勝美は死亡当時満三三才の健康な男子であつたから厚生省四九年簡易生命表によれば、同人は満七三才まで生存し、六七才まで三四年間にわたり就労しえたものというべきである。

ハ そして労働省労働統計調査部編四九年賃金センサス第一表産業計、企業規模計、男子労働者学歴計により四九年四月当時の男子労働者一人当りの三〇~三四歳の年齢帯の平均月額現金給付額及び平均年間賞与その他の特別給付額を基礎にして一ケ年の平均総収入を算出すると二一四万七〇〇〇円(一三万九八〇〇円×一二ケ月+四六万九四〇〇円)となり、これに五〇年四月まで一年間の賃金上昇率以内である一・〇五を乗じて、五〇年四月当時の平均総収入を算出すると二二五万四三五〇円(二一四万七〇〇〇円×一・〇五)となり、同人の生活費は事実上の世帯主であつたから年収に対して三〇%控除するのが相当である。

ニ 従つて、同人の年平均総収入は一五七万八〇四五円(二二五万四三五〇円×(一-〇・三〇))となるところ稼動可能期間である三四年間の収入の現価は、新ホフマン式計算方法によりその間年五分の割合による中間利息を控除して算出すると金三〇八五万六七七六円(一五七万八〇四五円×一九・五五三八)となる。

ホ ところで原告七五郎、同よしは、亡勝美の死亡によりそれぞれ二分の一の相続分をもつて、勝美の権利義務一切を相続したので、右逸失利益喪失による損害賠償債権の各二分の一にあたる金一五四二万八三八八円をそれぞれ承継取得した。

(二) 原告らの慰謝料

イ 原告大西の慰謝料

亡勝美と原告大西は、三六年九月事実上結婚し(婚姻届未届)、亡勝美が本件事故で死亡するまでの約一四年間、残念なことに子供に恵まれなかつたものの、仲睦まじい夫婦生活を送つていた。

そういう原告大西にとつて、最愛の連れ合いを失つた悲しみ、苦痛は甚大であり、この苦痛等を償うべき慰謝料は四〇〇万円が相当である。

ロ 原告七五郎、同よしの慰謝料

七五郎、よし夫婦にとつても、親考行な息子を失つた悲しみ、苦痛は甚大であり、この苦痛を償うべき慰謝料は原告七五郎、同よし各自に対し二〇〇万円が相当である。

(三) 葬儀費用

原告らは亡勝美の葬儀費用として合計四五万円を支払い、各自一五万円の損害を蒙つた。

(四) 保険金充当

原告ら三名は本件交通事故に対して自賠責保険から七〇〇万円の支払いを受けたので、これを原告ら三名について原告大西の分として一〇〇万円、原告七五郎、同よしの分としてそれぞれ三〇〇万円と配分したうえ、右各金員を前記各原告の損害に充当する。

4  結論

よつて原告らは被告ら各自に対し、以上の損害金、すなわち原告大西については三一五万円、原告七五郎、同よしについては各自一四五七万八三八八円及び右各金員に対して本件不法行為の日である五〇年四月二〇日から民法所定年五分の割合による遅延損害金の各支払を求める。

二  被告ら

1  原告らの主張1項については、原告ら主張の日時場所において亡勝美が受傷した事実及び事故車の運転者が被告坂東であることは認め、その余は否認する。

同2項については、事故車が被告会社の所有であること、被告会社の業務に使用中であつたこと及び被告坂東が被告会社に雇用されていたことは認め、その余は否認する。

同3項については、自賠責保険から七〇〇万円の給付があつたことを認め、その余は否認する。

2  亡勝美の受傷、死亡は自ら招いたものであつて、被告らには何らの責任もない。その詳細は以下3~9に述べるとおりである。

3  被告坂東は、当日 事故車を運転して通称定峰峠を下つて来たが、カーブにさしかかり、そこを曲がりきつた地点で、対向車三台が停車して事故車がカーブを曲がりきるのを待つていたので、これらに挨拶をして通過しようとしたところ、突然新井運転の三台目の車が中央ラインを越えて事故車の進路に進行して来た。そこで被告坂東は 接触を避けるために停車したところ、右新井は車から降りて被告坂東に文句を言い始めた。被告坂東は相手が酒を飲んでいるらしいので逆らわない方が得策と考えて発進したところ、直ちに、又、もう一台の車(カローラライトバン、亡勝美運転)が事故車進路右側前方につつ込んで来た。

4  そこで、被告坂東は又停車したところ、右新井が亡勝美運転の車のボンネツト上に乗り、被告坂東に対し暴言を浴びせ、かつ、唾をはきかけ、更に右坂東の襟首をつかんで揺すり、頭突きを加え、果ては事故車の右側バツクミラーを折り曲げる等の暴行を加えた。

5  被告坂東は、右新井の乱暴が止んだので、難をのがれるために発進したが、右発進の際、右新井は既に亡勝美運転の車のボンネツト上より降りて自分の運転する車に向つており、又、亡勝美は自車の運転席に坐していた。

従つて、坂東は、事故車の周辺に立ちはだかる人は誰も居ないことを確認して静かに発進したものである。

6  しかして、事故車は徐々に速度をあげ、右に大きくカーブを切つた際に、被告坂東は、もう大丈夫と思い、又角度の関係から後側の見通しもついたので、後方を見た時、路上に一人の男が倒れていることを発見したので、停車したのであるが 右路上に倒れている男が亡勝美だつたのである。

7  ところで、亡勝美は、自車から降りて、すでに相当の速度で進行していた事故車を追いかけ、これに追いつき 事故車の右側後輪タイヤ付近の荷台のアオリにつかまり、車と一緒に走つたが、事故車のスピードについて行けなくなつて、バランスを失つて路上に転倒したものである。亡勝美は事故車につかまつた時点で声を上げたようであるが、事故車は走行中であり、エンジンの騒音等によつて、被告坂東は亡勝美の声を聞いてはいない。又、バツクミラーは破壊されて後方確認の用はなさなかつた。

8  ところで 相当の速度で進行中であつた車にとびつき、これを停止させるべき車につかまつたまま追走する行為は常識ではとても考え難いことである。

又、自動車運転者は、発車時においては車の前方、側方の状況に十分注意する義務があるが、既に発車して一五m以上も進行し、更に加速して前方に進行を継続せんとする場合、後方に佇立し、又は後方を歩行している人に注意を払う義務など存在しない。

又、本件において事故車は荷台に空の金属製タンクを積載し、後方の確認は右側バツクミラーによるか、或いは運転席の窓から顔をのぞかせ振り向いて後方を確認するかのいずれかしか方法がなかつたものであるが、前述のとおり右側バツクミラーは、すでに新井によつて役に立たない状態にされており、窓から顔を出して後方を確認するというようなことは、走行中の車の運転者のよくなし得るところではなく、又、そのような安全運転に違背するような行為を要求すべきではない。

被告坂東としては、亡勝美が、前述のような無謀な行為に出ることは予見できなかつたものであり、又、常識から判断しても、亡勝美の行為は余りにも突飛すぎており、被告が予見しなかつたことに過失はない。

9  以上のとおりで、本件事故に関し、被告らには何らの過失もなく、又事故車には、構造上の欠陥、機能上の障害もなく、本件事故は、全く亡勝美の一方的な行為によつて惹起されたものであるから、被告両名には何らの責任もない。

理由

一  成立に争いのない甲第一、二号証、甲第七号証の一、二、証人新井、同新井美登利、同甘利嘉幸、同上田征利及び被告坂東の各供述並びに当事者間に争いのない事実を総合すれば、以下の事実を認めることができ、右各供述中、以下の認定に反する部分は、右各証拠に照らして措信できない。

1  五〇年四月二〇日午後五時頃、被告坂東は、荷台に空の水槽を積んだ事故車(三・五トン車、所有者被告会社)を運転して定峰峠を下り、秩父郡東秩父村大字白石三六〇番地一先付近のカーブを曲がり切つてわずかに進行したところで、自動車を運転して峠を上つて来た新井から怒鳴られ、一旦事故車を停車させたが、因縁をつけられては困ると考えてこれを発車させたところ、定峰峠を上つて来た亡勝美の運転する自動車が被告坂東の進行を妨害する形でセンターラインを越えて停車したので、被告坂東は止むなく事故車を停止させた。

2  すると、新井が事故車に近づき、事故車の運転台のドアーを開けようとしたが、事故車と亡勝美運転の車が接近し過ぎていてドアを開けることができなかつたため、新井は亡勝美運転の車のボンネツト上に乗り、事故車の窓から手を入れて被告坂東の襟首をつかんで「降りうつ」と言つて引つ張つたが、被告坂東が降りないでいると、新井は、今度は、被告坂東の作業着を引つ張つたり、同人に唾を吐きかけたり、事故車の右側バツクミラーを折り曲げたりし、このため、被告坂東の作業着は破れ、ボタンもとれ、右側バツクミラーは割れ、かつ、曲がつてしまつた関係で役立たないようになつてしまつた。なお、右暴行の際、被告坂東は新井が酒の臭いを発していることを知つた。

3  その後、新井は亡勝美運転の車のボンネツト上から降り、自己の運転する車の方に戻りかけ、これと相前後して亡勝美もわずかに車を左斜め前方に進行させたので、被告坂東は、事故車の進行が可能になつたのを幸いにこの場をのがれようとして亡勝美運転の車に接触しないように注意を払いつつ発進し、徐々に加速して行つた。

4  一方、亡勝美は自己の運転する車をわずかに左斜め前方に進行させた後これを停止させ、ドアを開けて飛び出し、走行を始めている事故車を追いかけて走り、一五m位走つてこれに追いつき、事故車の右側後輪付近の側板につかまつてぶらさがつたが、更に事故車が一五m位走行した地点において側板から手を離し、路上に転倒した。

5  ところで、被告坂東は、前述のように、亡勝美運転の車に接触しないように注意を払いつつ発進した後、徐々に加速しつつ事故車を進行させたものであるが、亡勝美が事故車を追いかけていることも、事故車にぶらさがつたことも、事故車から手を離して路上に転倒したことも知らず、しかして、運転台上のルームミラーによつて右各事実を知ることは事故車の荷合上に水槽が積んであつたために不可能であり、バツクミラーによつて右各事実を知ることも右側バツクミラーが新井によつて折り曲げられ、かつ、そのためにミラーが割れて役立たない状態になつていたため不可能なことであつた。

6  そして、被告坂東は、亡勝美が転倒した地点より四〇m位先の、道路が右曲がりのカーブになつているところで、斜め後方を振り向いた際、路上に人が転倒しているのを認め、事故車を停止させた。

7  亡勝美は路上に転倒して受傷し、右受傷により間もなく死亡した。

8  ところで、亡勝美や新井は、この日一緒に、一〇人位で三台の車に分乗して定峰峠に花見に来たものであつて、本件事故は、飲酒量や飲酒時刻は不分明であるが、亡勝美や新井が飲酒した後に発生したものであつた。

二  そこで次に、被告らの過失の有無等について検討する。

1  前項に認定の事実によれば、亡勝美の受傷とこれによる死亡は、同人が、その必要性等は全然ないのに、走行を開始している自動車を追いかけて追いつき、これにぶらさがるなどという常識では到底考えられない無謀な行為をしたことに起因するものであつて、本件事故は亡勝美の故意又は重大な過失により発生したものというべく、亡勝美の行動が常識では考え難く、従つて予見し難い行動であつたことに徴すると、事故車を発進させ、徐々に加速して走行し、亡勝美が事故車を追いかけ、これに追いついてぶらさがつたことを知らずに走行を継続した被告坂東には過失はなかつたものということができ、従つて、又、被告坂東には亡勝美の受傷、死亡に関し、何らの過失もなかつたということができる。

なお、原告ら主張2項(二)の被告坂東の過失に関する主張について簡単に述べるならば、一項で認定したように、亡勝美が事故車にぶらさがつたのは事故車が走行を開始した後のことであるから、その主張(イ)、(ロ)は採るを得ず、被告坂東は亡勝美が事故車にぶらさがつたことを知らなかつたのであるから同(ハ)も採るを得ず、同(ニ)についても、被告坂東の供述及び甲第七号証の一、二によれば、亡勝美が事故車にぶらさがつている状態はバツクミラーに映し出されてはいなかつたものと認めることができるし、発進して一五m位走行し、加速しつつ更に走行を継続している被告坂東が窓から顔を出して後方を確認すべきであつたなどということも到底言えないから、同(ニ)の主張も採るを得ず(仮に、折れ曲つて割れたバツクミラーに亡勝美の事故車にぶらさがつた姿が映つていたとしても、一項で認定したところの、亡勝美がぶらさがつた状態で事故車が走行した距離に照らせば亡勝美が事故車にぶらさがつていたのはわずか数秒間のことと認められ、このことと甲第七号証の一、二によつて認められるところのバツクミラーの破損状況及び亡勝美のぶらさがり行為が常識では予見し難い行為であることに照らせば、破損したバツクミラーに映つた亡勝美の姿を被告坂東が認識しなかつたとしても、被告坂東に過失はないものというべきである。)、同(ホ)についても、仮に亡勝美が無言でなかつたとしても、証人上田及び被告坂東の供述によれば 被告坂東は亡勝美の発言を聞いていないことが認められ、しかして、一項で認定のように新井から暴行を受けた後、難をのがれるために徐々に加速して走行を継続した被告坂東が、あつたかも知れない亡勝美の発言を聞知しなかつたとしても、それは無理からぬことと考えられるのであり、又前述のように亡勝美の行動は予見し難い行動というべきであるから、亡勝美が事故車にぶらさがつたことを被告坂東が気付かなかつたとしても被告坂東に過失はないものというべきであつて、同(ホ)も採るを得ず、結局、原告らが指摘するような点に関し 被告坂東には過失はないものというべきである。

2  次に、一項で認定したところの本件事故発生の経過及び弁論の全趣旨に照らせば、いわゆる運行供用者たる被告会社にも、事故車の運行に関し、少くとも本件事故と関係あるような過失は何もなかつたものと認めることができる。

3  次に、事故車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたか否かについて検討するに、一項に認定した本件事故発生の経過及び弁論の全趣旨に照らせば、少くとも、事故車には本件事故の発生と関係を有するような構造上の欠陥又は機能の障害は何もなかつたものと認めることができる。

なお、前記認定のように、亡勝美が事故車を追いかけ始めてから事故車より転落するまでの間において 事故車の右側バツクミラーは役に立たない状態であつたわけであるが、右バツクミラーが役立たなくなつた原因、経過に徴すれば、右事実をもつて、運行供用者が責任を負担すべき事由となるような構造上の欠陥又は機能の障害ということはできないものと解するのが相当である。

三  以上の次第であつて、被告坂東には過失はなかつたものというべく、又、自動車損害賠償保障法三条の但書所定の免責事由の存在が認められるから原告らの被告らに対する請求は、その余について判断するまでもなく理由がない。

(なお、本件の発端に関し、新井がセンターラインを越えて進行したのか、被告坂東がセンターラインを越えて進行したため、新井が急ブレーキをかけざるを得なかつたのかについては、甲第一号証並びに証人甘利嘉幸及び被告坂東の供述を総合すれば、前者である可能性が強いのであるが、仮に後者であるとしても、一~三項で述べたところに何らの消長を来たすものではない。)。

四  よつて、訴訟費用の負担につき民訴法八九条、九三条一項本文を適用のうえ主文のとおり判決する。

(裁判官 高篠包)

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