大判例

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盛岡家庭裁判所宮古支部 昭和46年(少ハ)4号 決定

本人 Z・R(昭二六・九・二生)

主文

本人を昭和四七年二月二〇日まで特別少年院に継続して収容する。

理由

本人は昭和四五年五月一一日当裁判所において詐欺、暴行、窃盗、横領、恐喝未遂保護事件により、特別少年院送致決定をうけ、同日直ちに盛岡少年院に収容されたが、同院に在院中昭和四五年八月二二日文身により謹慎三日、同年九月二二日不正品所持により謹慎三日、同年一〇月一五日抗命により謹慎一五日、昭和四六年四月一日職員に対する暴行により謹慎二〇日、同年五月二〇日暴行により謹慎五日の各懲戒処分を受けるなどの経過を繰返えしていたため、処遇上の理由から同年六月一四日に久里浜少年院に移送され、現在同少年院に収容中の者である。

本来であれば、昭和四六年九月一日には少年院法第一一条一項の規定により退院させなければならないのであるが、現在の処遇段階はなお一級下にあり、同少年院における処遇の最高段階に達していないので、退院させることは不適当であり、今後さらに相当期間収容の継続が必要であるというにある。

そこで、当裁判所は家庭裁判所調査官鶴田教蔵作成の報告書による本人の母Z・Iの陳述、審判期日における本人の陳述、久里浜少年院分類保護課長石田幸平および前記調査官の陳述ならびにその各意見を総合すると以上の事実のほか、昭和四六年七月二九日付本申請がなされたのち、同年八月六日ボート運搬作業中、煙草一本を拾得してチリ紙に包んでポケットに隠匿する違反行為により謹慎七日の懲戒処分を受けたため、同年九月二日付書面によりさらに一ヶ月間の収容継続期間の延長申請がなされていたこと。その後また同年九月五日の暴力行為により謹慎七日間の処分を受けたため、同年九月二九日の本件審判期日においてさらに一ヶ月間の延長申請のなされたことがそれぞれ認められる。

以上の経過から判断すると本人が退院可能の処遇段階に達するには、なお相当期間を必要とする状況にあるから、本件収容継続申請は理由があり、その収容継続の期間は、昭和四七年二月二〇日までとするのが相当である。

よつて少年院法第一一条第四項により主文のとおり決定する。

(裁判官 立川共生)

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