大判例

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福岡高等裁判所 昭和25年(う)264号 判決

被告人

黒山政雄

主文

本件控訴を棄却する。

理由

弁護人松岡益人の控訴事由第二(a)の1、2について。

記録中の逮捕状をみると、昭和二十四年八月二十日有効期間昭和二十四年八月二十日までとして発せられたものであるに不拘、これに基き被告人を逮捕したのは同年八月二十三日午前八時となつていることは所論の通りである、しかしながら昭和二十四年八月二十五日勾留状の請求を受けて判事は同年八月二十六日適法な手続を経て勾留状を発していること記録中の勾留状記載によつて認め得るから、勾留状を発する以前に所論のような瑕疵があつて、これがために適法な手続を経て発せられた勾留状を無効であるとはいえない。もつとも記録中には勾留状請求書がないが、それだからといつて所論のように勾留状請求権者の請求のないのに不拘発せられた勾留状であるとは即断出来ず、本件勾留状記載の右の事実でその請求に基いて発せられたものと認めて差し支えない。如之本件勾留が仮に違法であつたとしてもそれに対する不服の申立は抗告その他の特別な手続によつてなさるべきであり、その違法逮捕の違法は原判決に影響を及ぼさないこと明らかであるから右論旨はいずれも理由がない。

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